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第32回 OpenStackとGlusterFSが出会った夜 (中井悦司) 2013年11月

 今回は、先週開催されたGlusterFSとOpenStackの勉強会「Gluster Cloud Night」のレポートをお届けします。香港のOpenStack Summitに参加していた、Red HatのJohn MarkとDan Radezが日本に立ち寄るという事で企画したイベントでしたが、彼らの他に、日本のGlusterFSユーザの方々からも発表していただきました。
 GlusterFSの最新技術情報、OpenStackとGlusterFSの連携方法、さらには、GlusterFSを利用したMapReduceフレームワークの紹介やベンチマーク結果のディスカッションまで、恐ろしいほどに濃い内容のイベントとなりました。当日のTweetのまとめからもその熱気が伝わってきます。

GlusterFSの最新機能

 まず、「GluterFS Community Manager」のJohn Markからは、これまでのGlusterFSの開発を振り返りながら、今年の7月に発表されたGlusterFS3.4の最新機能の紹介がありました(*1)。とりわけ、「libgfapi」という新しいクライアントライブラリは、技術的に興味深いものがありました。
 これまで、GlusterFSのボリュームにアクセスする際は、FUSEクライアントを用いて、ネットワーク経由でファイルシステムをマウントするのが標準的な方法でした。一方、このライブラリを利用すると、ファイルシステムをマウントせずに、アプリケーションから直接にGlusterFSのボリュームへアクセスできるようになります。図1のように、FUSEクライアントのオーバヘッドが削減されるため、I/O性能の向上が期待できます。

fig01

図1 FUSEクライアントとlibgfapiのアクセス経路の違い

 Linuxの仮想化ハイパーバイザであるLinux KVMでは、すでに仮想デバイスを扱うqemu-kvmモジュールがlibgfapiを利用するようになっています。これにより、GlusterFSのボリューム上に配置した仮想ディスクイメージをKVMの仮想マシンに接続して利用することができます。
 その他には、OpenStackのオブジェクトストレージ「Swift」との連携の話がありました。Swiftは、Proxyサーバがクライアントからのアクセスを受けて、バックエンドのサーバ群に処理を分散する仕組みを持っています。Swiftの開発コミュニティと協力しながら、このバックエンドのサーバとして、GlusterFSを利用するためのPlug-in化が進められているそうです。

OpenStackとGlusterFSの連携

 続いて、OpenStackの開発メンバであるDan Radezからは、OpenStackとGlusterFSの連携方法について解説がありました(*2)。OpenStackでは、Glanceで管理するテンプレートイメージの保管場所、Cinderが提供するブロックボリュームのバックエンド、さらには、Novaが実行する仮想マシンのディスイメージの配置場所など、さまざまなストレージが必要となります。OpenStackでは、1つ前のバージョンのGrizzlyから、これらすべてにGlusterFSを利用することが可能になっています。さらに最新バージョンのHavanaでは、前述のlibgfapiを利用した接続ができるように開発が進められているそうです。
 Danは、仮想マシン上のデモ環境を用いて、実際の接続手順を説明していきました。この時、Packstackを使って、RDOをインストールするところからデモを始めたのには、ちょっと驚きました。この手のデモは、どこかでうまくいかない所がでてくるものですが、Danのデモは完璧でした。あとで聞いてみたら、実はかなりの時間をかけて練習してきたそうです。
 彼は、もともとはOpenStackのHA構成などが専門で、GlusterFSの経験はなかったそうですが、OpenStackとの接続検証で初めてGlusterFSをインストールした際は、セットアップが簡単で驚いたそうです。「OpenStackとGlusterFSは相性がよさそうだから、俺ももっとGlusterFSで遊ばなきゃ」と、居酒屋でJohn Markに語るDanの姿が印象的でした(笑)。
 Danのセッションの後は、休憩を挟んで、日本のユーザからGlusterFSのさまざまな活用方法を紹介していただきました(*3)(*4)。どのセッションでも活発な質疑応答があり、予定時間を超過する盛大なイベントとなりました。

次回予告

 「Gluster Cloud Night」に続いて、来週は「Fedora最新技術情報&Systemd勉強会」が開催されます。筆者は、「systemd徹底入門」の講師を務める予定です。「systemd」は、Red Hat Enterprise Linux 7での採用が予定される最新のプロセス管理機能として注目度が高く、事前公開資料はすでに10,000Viewを超える状況です。
 次回は、こちらの勉強会のレポートをお届けしたいと思います。

参考資料

*1)「Adventures in Cloud Storage[PDF]

*2)「OpenStack Storage Architecture [PDF]

*3)「GlusterFSを利用した軽量MapReudceフレームワークPmux

*4)「今日から始める!Tips for GlusterFS

 

++ CTC教育サービスから一言 ++
このコラムでLinuxや周辺技術の技術概要や面白さが理解できたのではないかと思います。興味と面白さを仕事に変えるには、チューニングやトラブルシューティングの方法を実機を使用して多角的に学ぶことが有効であると考えます。CTC教育サービスでは、Linuxに関する実践力を鍛えられるコースを多数提供しています。興味がある方は以下のページもご覧ください。
 CTC教育サービス Linuxのページ
 http://www.school.ctc-g.co.jp/linux/
 

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