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第36回 VMworld 2015トピック その2 (志茂吉建) 2015年12月

 前回に引き続きVMworld 2015で発表された技術をご紹介したいと思います。特に私が注目しているのは、VMworld2014でも発表されていますが、「VMware App Volumes」です。「VMware App Volumes」のポイントはアプリケーションの配信をより簡単にできるということです。

VMware App Volumesとは

 今まで、VMwareからいくつかのアプリケーション配信方法が提供されていました。代表的なものは「Thin App」と呼ばれるものになります。「Thin App」の機能は、アプリケーションをパッケージして配置、もしくはストリーミング配信することです。Thin AppはExcelやWordなどのOffice系アプリケーションをはじめ、いろいろなアプリケーションをパッケージすることができます。メジャーなアプリケーションをパッケージングするのはそれほど難しくはありませんが、独自アプリケーションなどライブラリ(DLL)の依存関係が複雑なものは職人技が要求されます。

一方「VMware App Volumes」は「VMDK」とよばれる仮想ディスクにアプリケーションをインストールして配信することができます。「VMDK」でアプリケーションを配信しますので、ESXi上で実行される仮想マシンとの相性はぴったりです。配信用にアプリケーションがインストールされたVMDKは、「AppStacks」と呼ばれます。「AppStacks」は仮想マシンに読み取り専用ディスクとして接続されます。読み取り専用となるので、当然のことながら、アプリケーションの個別情報などは書き込みができません。書き込み可能なディスク(VMDK)はユーザ専用に割り当てられ「Writable Volumes」と呼ばれます。「Writeble Volumes」は「AppStacks」と同時に仮想マシンに接続されるので、ユーザ個別のアプリケーション情報用ディスクが取り付けられることになります。VMDKを取り付けるだけですので配信するための時間はそれほどかかりません。

ユーザの専用割り当ては不要

 VMware App VolumesはVMware Horizon Viewと組み合わせて利用することができます。先ほど、ユーザ専用の「Writable Volumes」が割り当てられるというお話をしました。いままで、ユーザ専用のディスクを割り当てる場合は、ファイルサーバと移動ユーザプロファイルを併用する、ペルソナマネージャを利用する、仮想マシンを専用割り当てにするなどの方法がありました。しかし、「App Volumes」を利用するとそのような必要はありません。「Writable Volumes」には、ユーザがアプリケーション個別にインストールすることも可能とのことの です。VMware Horizon Viewのリンク・クローンという方式と「App Volumes」を組み合わせると、ユーザの流動割り当てで専用アプリケーションを利用することが可能になります。

いかがでしょうか、「App Volumes」を利用することでさらにVDI環境の管理を容易にすることが可能です。しかも、「流動割り当て」を利用することができれば、場合によっては、全ユーザ分のVDI環境を用意する必要がないかもしれません。流動割り当てにより、よりコストを削減することが可能になるかもしれません。みなさんも 、「App Volumes」を利用したVMware Horizon Viewの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

用語解説
専用割り当て

VDI環境の仮想マシンをそのユーザ専用に割り当てること。一度、ユーザがVDI環境にログインすると次にログインする時も同じ仮想マシンにログインできる。仮想マシンテンプレートからの仮想マシンを展開した場合は、VDI環境ごとにアプリケーションをインストールすることはできるが、その後の仮想マシンの更新などはWindows Update Serverなどを利用する必要がある。

流動割り当て

専用割り当てと違い、毎回違うVDI環境にログインすることになる。移動ユーザプロファイルなどを利用するとユーザデータは個別に管理できるが、アプリケーションは原則マスターイメージにインストールしたものしか利用できない。「App Volumes」を利用することでこれらの問題を解決できる。

フル・クローン

仮想マシンのテンプレートを展開する方式。展開される仮想マシンは、テンプレートのコピーとなる。一度、コピーすると完全に独立した仮想マシンイメージになり、個別にアプリケーションをインストールできる。

リンク・クローン

マスターとなる仮想マシンイメージを展開する方式。マスターと展開された仮想マシンは関連付けされる。関連付けされた仮想マシンのイメージの更新分は差分ディスクと保存される。通常マスターにアプリケーションをインストールして展開する。Windows Updateやアプリケーションを更新したマスターをベースに、リンク・クローンも更新することができるが、その際、差分ディスクは破棄される。

 


 

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