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第9回 自動化を成功させるためにビジネスとITの連携をどう実現するか (野田貴子) 2021年4月

こんにちは。野田貴子です。UiPath社関連のコラムを意訳してご紹介します。興味がある方はご覧ください。

このコラムを掲載いただいているCTC教育サービスではUiPath研修を行っています。興味がある方は以下のページもご覧ください。
https://www.school.ctc-g.co.jp/rpa/


世界最大の半導体およびディスプレイ機器会社であるApplied Materialsの財務部門は、ある困難な課題に直面していました。それは、ビジネスが急速に成長する中で、財務部門はそれに対応するだけでなく、ビジネスパートナーや分析のサポートを強化する必要があったことです。ここでの問題は、財務リソースの大幅な増加をすることなく、これらの課題に対応しなければならないことでした。

先日開催されたReboot Work Festivalでは、Applied Materialの財務部門のコーポレートバイスプレジデント(VP)であるJunaid Ahmedと、IT部門のVPであるTed Hansonが、この問題を解決するために取ったアプローチについて解説してくれました。

彼らの解決策とは、自動化を必要とするものであり、しかもそれを迅速に行うことでした。多くの企業はこの問題に冷静に取り組み、新しいテクノロジーやプロセスを断片的に、しかも氷河のようにゆっくりとした速さでで導入するかもしれません。しかしApplied Materialsは違います。彼らは大規模で迅速なロボットによる業務自動化(RPA)を、財務部門で必要とされる余力を短期間で増やすための手段と考えました。このアプローチにより、財務部門は自動化がビジネスに与える影響を全体的に把握し、そのビジョンを達成するための戦略とロードマップを(いちから)描くことができました。自動化によって規模を拡大し、サステナビリティを実現するためには、スタートからビジネスとITの間で強力な連携をとることが重要なのです。

Applied Materialsは多くの企業が羨むような規模とスピードで自動化の成功を収めましたが、それは初日から全力で取り組めたおかげでした。

トップダウンでビジネスとITを連携させる

Applied MaterialsはビジネスとITを前もって連携させることの重要性を理解しており、この自動化プロジェクトを開始する前に完了したAgileの財務改革プロジェクトにおいて、ベストプラクティスとしてこれを導入していました。これには強力な最高財務責任者(CFO)と最高情報責任者(CIO)、そしてそれぞれのリーダーシップチームの連携も含まれており、このことが功を奏しました。

Applied Materialsはこれまでの経験をもとに、財務とITの部門間協力チームを結成しました。AhmedとHansonは最初から連携が必要であったことを強調しました。財務部門とIT部門から編成された少人数のチームは、まずRPA技術の調査と、主要なRPAベンダーの能力評価に時間をかけました。そして、ほかの企業の財務部門への問い合わせ電話を通して独自の実地調査を行い、RPAの実行可能性と有効性を検討したのです。

ビジネスとITの連携を実現するのは難しく、また維持することも困難です。Junaidは、連携を維持するためにチームが行った3つのことに注目しました。

  1. 彼らは、ビジネスのゴールと戦略の必要性を全員が理解できるように、早い段階でIT部門を招き入れました。特に、知識とIT部門全体への影響力を持つITリーダーを招き入れました。

  2. 彼らは、RPAに関連する知識、特にITインフラ、セキュリティ、ITと財務にまたがるプロセスなど、RPAに関連する知識のギャップがあることを最初から認識していました。そして、「自分たちが何を知らないのか」を確認し、導入支援パートナーやRPAプラットフォームベンダーを通じて、これらの重要な知識のギャップを埋めていきました。

  3. 社内では、RPAの導入を促進するために、Automation Program(自動化プログラム)チームに適切な経験者を招き入れることで、財務部門とIT部門の間の強固な基盤を構築しました。

このようなビジネスとITの連携は、それぞれのチーム全体に波及しました。これらの3つの戦術により、ITチーム全体で広範な連携が行われました。これには、インフラチーム、アプリケーションチーム、ID管理チーム、情報セキュリティチーム、内部監査チーム、法務部、ITサービスプロバイダのエコシステムなどが含まれています。

サステナビリティを実現するために、大きく速く動く

サステナビリティは、財務チームとITチームが計画を始めたときからの目印でした。彼らは、従来の企業が想定していたこととは逆に、サステナビリティへの最良の道は、早期に規模を拡大することだと考えました。彼らはスケジュールを早め、大量の新しい能力を生み出すことを目指しました。大規模かつ迅速な取り組みを行うためには、財務チームとITチームの両方が一歩下がり、RPAで本当に得たい効果を考える必要がありました。これにより、安定性と持続性の基盤を確立するために必要な視点が得られました。

このプロジェクトの根底にあるものは、大量の能力を迅速に創出するという財務部門のニーズでした。スケールメリットがなければ、時間とお金をかけても意味がありません。

Ahmedはスケールに焦点を当てることで、利用可能な自動化ソリューションを慎重に考えざるを得ないことに気づきました。彼らはこの影響が大きいことを知っていたため、単に最初に見つけたソリューションを選ぶことはしませんでした。その代わりに、彼らは状況を調査し、最も適したものを選びました。特に、自動化のプラットフォームだけでなく、カスタマーサポートのインフラやパートナーのエコシステムにも気を配ることも推奨しています。また、導入支援パートナーを選ぶ際に、Ahmedは何よりも経験を重視しました。彼の言葉を借りれば、「経験したことのある人」を選ぶべきだということです。

大局的な視点はIT部門でも役立ちました。Hansonの説明によると、大規模化と高速化を実現するためには、必要な自動化インフラ、開発&サポートプロセス、コントロール、スケーリング、パフォーマンスなどについて、IT部門が全体的な視点で取り組む必要があるといいます。

IT部門の経験によると、最初から狭い視野で計画を立てると、RPAに導入するアプリケーションやプロセスが増えるにつれて、インフラやプロセスの変更が何度も繰り返されることになります。例えば、SAPだけを対象とした狭い計画では、電子メールやMicrosoft SharePointなど、ほかのアプリケーションで考慮しなければならない重要な基礎事項を見落とす可能性があります。しかし、大局的な視点に立つことで、戦術的にも戦略的にも成功を収めることができました。

標準化よりもスピードを優先する

自動化を導入する企業は、「ビジネスプロセスを標準化してから自動化する」あるいは「そのまま自動化する」という、違いがはっきりとした2つの選択肢に直面することが多くあります。Applied Materialsは3つ目の選択肢を見つけました。

Applied Materialsは、自動化による標準化を選択しました。大企業でプロセスを標準化することは、複雑で時間がかかるためとても大変です。例えこれが重要で、人々が望んでいたとしても、誰もこのための時間を割くことはできません。

Applied Materialsはまず、特定のユースケースに関連するすべてのステークホルダーを集めることから始めました。ステークホルダーには、プロセスを現状のまま自動化しようとしていることと、これが標準化を検討する良い機会であることを伝えました。自動化は報酬として提供されました。例えば、3つのチームに3つの自動化を提供する代わりに、ステークホルダーには標準化の動機付けが行われました。もし標準化が終わっていれば、その3つのチームはより早く自動化を行うことができます。なぜなら、現在標準化されている3つのプロセスに対して1回の自動化で済むからです。

Ahmedは、スピードを優先することがいかに重要かを強調しました。標準化は有用ですが、標準化を自動化の前提条件とするのは大きなリスクです。そのようなバリケードを築いてしまうと、実行が困難になり、RPAプロジェクトが成功するために必要な重要な勢いが低下してしまいます。

メリットを強調して勢いを維持する

RPAの提案や最初のソフトウェアロボットを導入している時期は、組織全体がRPAに対して最も興奮している時期です。ここでの課題は、初期の興奮を持続させ、その勢いを加速させることです。Applied Materialsは影響力のあるステークホルダーに具体的なメリットをアピールすることが、勢いをつけるための最良の方法だと考えました。

関連記事:組織の中でRPAを普及させる方法

Applied Materialsは「人はメリットを感じれば参加したくなる」という基本原則に従っています。そのために、大きな利益をもたらす価値の高いユースケースを最初に選択することを特に重視しました。初期のユースケースが、その後の自動化プログラムの基調となることを知っていたからです。

初期の価値が高いこれらのユースケースは、意図した通りの結果をもたらしました。RPAチームは、データを収集するプロセスを導入し、自動化されたトランザクションの数や節約された時間を追跡する指標やダッシュボードを作成しました。これらの指標は、RPAが提供する価値を証明するものでした。その結果、財務部門では自動化への関心が高まり、Applied Materialsのほかの部門からも強い関心が寄せられるようになりました。

ビジネスとITの連携が、意欲的なRPAの取り組みの基盤となる

ビジネスとITを連携させることの重要性は、いくら強調してもし過ぎることはありません。Applied Materialsは、「より少ない資源でより多くのことを行う」という一見不可能な目標を掲げていましたが、自動化へのアプローチによって成功を収めました。

ここでの教訓は、明白ではないからこそ、覚えておく価値があります。従来の組織であれば、慎重にゆっくりと取り組むことができるかもしれません。しかし、完全に自動化された企業™になるためには、より大きな野心が必要です。Applied Materialsの場合、それは迅速に行動し、スケールを大きくし、サステナビリティを優先することでした。

Reboot Work Festivalでは、さらに多くの意欲的なカスタマーやパートナーの声を聞くことができました。参加できなかった方は、ぜひ録画にアクセスしてみてください(アクセス登録をすると、仮想フェスティバル会場のBig TentにApplied Materialsのセッションが収録されています)。

編集者注:このブログ記事で表現されている見解は著者に帰属し、必ずしもUiPathを代表するものではありません。

※コラムの引用元  https://www.uipath.com/blog/what-you-need-to-know-about-intelligent-automation

※本コラムはUniPath社が公式に発表しているものでなく、翻訳者が独自に意訳しているものです。

 


 

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