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第6回 AWS で IoT をはじめよう(AWS IoT を知ろう) (小澤昌樹) 2016年3月

はじめに

みなさん、こんにちは。「今からはじめる Amazon Web Services」では、これまで、EC2、S3、RDS、CloudWatchといったサービスを紹介してきました。みなさんのAWSの導入や活用はいかがでしょうか?

さて、このコラムでは今回から数回に渡り、最近注目されている「IoT」関連のサービスを取り上げ紹介しようと思います。AWSでは、成長するIoTビジネスへアプローチするため、IoT関連のサービスを強化しています。今回は、その中から、総合IoTプラットホームである「AWS IoT」を紹介しましょう。

AWS IoTとは

「AWS IoT」が発表されたのは、2015年10月8日に開催された「AWS re:Invent 2015」です。それから2ヶ月後の2015年12月には、ベータ期間を終了し、正式版としてリリースされました。

AWS IoTをひとことで言えば、総合IoTプラットホームです。AWS IoTに接続されたデバイスは、簡単かつ安全に、クラウドアプリケーションや他のデバイスと接続できるようになります。また、AWS IoTを使用すると、AWS Lambda、Amazon Kinesis、Amazon S3、Amazon Machine Learning、Amazon DynamoDBなどの、AWS各種サービスとも簡単に連携することができます。これらの連携は、数十億のデバイスと数兆のメッセージをサポートすることを意味し、AWS IoTを使うことで、デバイスによって生成されたデータを収集、処理、分析するようなIoTアプリケーションを構築できるようになります。

そもそも、IoTとは

IoTは、Internet of Thingsの略で、一般に「モノのインターネット」と言われます。身の周りのあらゆるモノ(デバイス)がインターネットに繋がる仕組みのことで、例えば、テレビやエアコンのような家電がインターネットに繋がっているような状態を言います。モノがインターネットに繋がることで、それらが相互通信するようになり、モノが生成するデータを収集し計測することや、モノを遠隔から制御するといったことが可能になります。従来のように、人が操作することでモノがインターネットに繋がるということだけでなく、モノが自律的にインターネットに繋がるということが、大きな特徴です。IoTは、自動車分野、農業分野、医療分野、エネルギー分野などでの活用が広がってきていますし、今後さらに、自治体のインフラサービスなどでの活用も見込まれています。

IoTでは、これまでのような「情報を扱う」ことだけを意識すればよいのではなく、モノが「情報を生み出す」ことに意識を向ける必要があります。2020年までには、IoTデバイス(モノ)によるインターネット接続はスマートフォンの4倍以上の規模へ拡大するとも言われています。モノが生成したり収集したりするデータは、想像をはるかに超える膨大なものになるのです。それらのデータをリアルタイムに収集したり、長期間保持したり、安全に他のデバイスと通信したり、データを基にした分析を瞬時にできるような仕組みを構築するには、AWSのようなクラウドサービスを選択することがベストであることは間違いないでしょう。

AWS IoTでできること

それでは、総合IoTプラットホームであるAWS IoTでは、どのようなことができるのか見てみましょう。

- AWS IoTデバイスSDK

ハードウェアデバイスやモバイルアプリケーションを、簡単にすばやく接続できるようサポートするSDKが準備されています。デバイスとAWS IoTとの間で、MQTTまたはHTTPプロトコルを介した接続、認証、メッセージ交換が可能です。

- デバイスゲートウェイ

デバイスとAWS IoTとの間で、安全かつ効率的な通信を可能とします。デバイスゲートウェイでは、公開モデルまたはサブスクリプションモデルによってメッセージをやり取りすることができ、1対1、および、1対多の通信が可能です。

- 認証と認可

接続するすべてのポイントでの相互認証と暗号化が提供されており、デバイスとAWS IoTとの間では、身元が証明されたデータのみが交換されます。

- レジストリ

レジストリによって、デバイスのIDが確定され、デバイスの属性や機能といったメタデータが追跡されます。

- デバイスのシャドウ

それぞれのデバイスについて「シャドウ」、つまり永続的な仮想バージョンを作成できます。シャドウにはデバイスの最新の状態が保存されるため、アプリケーションや他のデバイスからのメッセージの読み出し、およびデバイスとの通信が実行できます。

- ルールエンジン

インフラストラクチャの管理を一切必要とせずに、接続されたデバイスによって生成されるデータを収集し、処理し、分析し、データに基づいたアクションを実行するアプリケーションを構築することが可能になります。

簡単に機能をピックアップしましたが、AWS IoTについては、ドキュメントも提供されています。もっと詳しく知りたい場合は、ドキュメントを読んでみるとよいでしょう。

次回予告

今回は、 AWSのIoT系サービスである「AWS IoT」について、簡単に紹介しました。

次回は、「AWS Lambda」を紹介しましょう。AWS Lambdaは、アプリケーションをイベントドリブンで実行できるプラットフォームで、IoTデバイスと連携した活用も見込まれるサービスです。お楽しみに!

 


 

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