IT・技術研修ならCTC教育サービス

サイト内検索 企業情報 サイトマップ

研修コース検索

コラム

今からはじめる Amazon Web Services

CTC 教育サービス

 [IT研修]注目キーワード   Python  UiPath(RPA)  最新技術動向  Microsoft Azure  Docker  Kubernetes 

第8回 Amazon CLI を使ってみよう (小澤昌樹) 2016年5月

はじめに

みなさん、こんにちは。これまでの「今からはじめる Amazon Web Services」では、AWSの各種サービスについて1つずつ取り上げ、それらの機能や事例を紹介してきました。今回は、AWSサービスそのものではなく、AWSサービスをコマンドラインから操作できる「AWS コマンドラインインターフェイス(AWS CLI)」を紹介します。

AWS コマンドラインインターフェイス (AWS CLI)とは

AWS CLIは、AWSサービスを管理するための統合ツールで、コマンドラインからAWSサービスを制御することができるものです。制御を自動化するスクリプトを作成することもできます。

CLIのインストール

CLIは、MacおよびLinuxのほか、Windowsへもインストールすることができます。AWS公式サイトのAWS コマンドラインインターフェイスのページから、Windows用インストール媒体をダウンロードすることができます。

ここでは、Macへのインストール方法について説明します。

1. pipをインストールします

Pythonのパッケージ管理システムである `pip` をインストールします。インストールには `easy_install` を使えばよいでしょう。

 $ sudo easy_install pip

2. AWS CLIをインストールします

先ほどインストールした `pip` を使って、`awscli` をインストールします。

$ sudo pip install awscli

ただし、OS X EI Captionでは、以下のようなエラーが出てインストールに失敗してしまいます。

 Installing collected packages: six, python-dateutil, docutils, botocore, s3transfer, colorama, awscli
   Found existing installation: six 1.4.1
     DEPRECATION: Uninstalling a distutils installed project (six) has been deprecated and will be removed in a future version. This is due to the fact that uninstalling a distutils project will only partially uninstall the project.
    Uninstalling six-1.4.1:
 Exception:
 Traceback (most recent call last):

これは、既に `six` が存在していることが原因ですので、以下のようにすることでインストールすることができます。

 $ sudo pip install awscli --upgrade --ignore-installed six

「Successfully installed」と表示されれば成功です。CLIのバージョンを確認してみましょう。

 $ aws --v

3. AWS CLIの設定をします

CLIからAWSにアクセスできるようにします。以下のコマンドを入力すると認証情報と設定ファイルが作成されます。

 $ aws configure

以下の4つの入力が求められます。

 AWS Access Key ID [None]:
 AWS Secret Access Key [None]:
 Default region name [None]:
 Default output format [None]:

- `AWS Access Key ID` と `AWS Secret Access Key` は、セキュリティ認証情報ページの「アクセスキー(アクセスキーIDとシークレットアクセスキー)」から取得できます。

- `Default region name` はデフォルトリージョンです。東京の場合は `ap-northeast-1` を入力します。

- `Default output format` はコマンド出力結果の表示形式です。`json` `table` `text` の3つのいずれかを入力します。

ちなみに、設置した値は `~/.aws` に保存されます。

AWS CLIを使う

CLIの基本的な構文は以下です。

$ aws [オプション] <サービス> <アクション> [パラメータ]

例えば、AWSの代表的なサービスであるEC2とS3では、以下のように使うことができます。

1. EC2

 # インスタンス一覧を表示
 $ aws ec2 describe-instances
 # インスタンスを作成
 $ aws ec2 run-instances --image-id xxxxx --min-count 1 --max-count 1
 # インスタンスを起動・停止・再起動
 $ aws ec2 start-instances --instance-ids i-xxxxxxxx
 $ aws ec2 stop-instances --instance-ids i-xxxxxxxx
 $ aws ec2 reboot-instances --instance-ids i-xxxxxxxx

2. S3

 # S3バケット一覧を表示
 $ aws s3 ls
 # ローカルファイルをS3にコピーする
 $ aws s3 cp hoge.txt s3://fuga/piyo/
 # ローカルディレクトリ内のファイルを再帰的にS3に移動する
 $ aws s3 mv foo/ s3://fuga/bar/ --recursive
まとめ

今回は、AWS CLIを紹介しました。CLIには非常に多くの機能が備わっています。詳しくは、AWSコマンドラインインターフェイスのドキュメントを参照してみてください。今回は簡単なコマンドのみを紹介しましたが、AWSをコマンドラインから操作できるようになることは運用を楽にする第一歩です。みなさんもぜひ活用してみてください。

 


 

 [IT研修]注目キーワード   Python  UiPath(RPA)  最新技術動向  Microsoft Azure  Docker  Kubernetes