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第4回 AWSにおけるストレージの基礎知識 (津村 彰) 2014年12月

AWSには複数のストレージがある。

 さて、一般に「ストレージ」と聞いた時、皆さん最初に何を想像されますか?

* DAS(HDD/SSD)
* NAS(SMBやNFS等を喋るアプライアンス)
* SAN/FC/iSCSIストレージ(ブロックデバイス)
* ioDriveやIntel910等のPCIe SSD
* テープデバイス・仮想テープデバイスアプライアンス

...などなど、オンプレミスの世界でも幅広いストレージデバイスがあります。
また、F5 ARXアプライアンスのような、複数のストレージを統合し仮想化する、『ストレージ仮想化アプライアンス』も登場しています。ストレージを仮想化する事により、スループットは従来通りデバイスに依存しますが、異なるストレージを統合する事により、煩雑なストレージ管理を緩和し、対障害性を高めるなどの効果があります。

 さて、AWSでも同じように、4つの種類のストレージがあります。それぞれ特徴を挙げていってみましょう。

* AMI - Amazon Machine Image
* EBS - Elastic Block Storage
* S3 - Simple Scalable Storage
* Glacier - Archive Storage

仮想マシンイメージ(AMI)

 厳密にストレージと呼ばれるかわかりませんが、一般的にはOSインストールに使用する、DVDやUSBメモリ等のマスストレージデバイスに相当します。 これらは、厳密にはISOイメージ等ではなく、Xen形式のマシンイメージのスナップショットです。 このスナップショットをAMIとして公開したり、クローンする事により、オリジナルのEC2インスタンス(仮想マシン)を立ち上げます。

ブロックストレージ(EBS)

 これは、EC2やRDSのブロックデバイス、いわゆるHDDとして動作します。削除するまでリブート等してもは内容は残りますが、従来FCストレージ等でしか出来なかったスナップショットの作成やクローンが可能です。所謂iSCSIやFCストレージでLUNをアサインする感覚とお考えください。

fig01
 EBSストレージのイメージ

 EBSにもいくつか種類があり、標準ではMagenetic Volumes(通常のHDD)ですが、オプションでGeneral Purpose(SSD)、Provisioned IOPS(SSD)と存在します。後者ではIOPSの値を指定し、AWSは1年のうち99.9%、指定されたパフォーマンスの10%以内で提供する、とされています。
詳細は、以下のページに日本語で纏まっていますので、参考にしてください。

 [Amazon EBS ボリュームの種類(Amazon Elastic Compute CloudLinux 用ユーザーガイド)]

オブジェクトストレージ(S3)

 簡単に言えば、REST APIを使用したNASと考えてください。しかし、S3は一般的なNASと異なり、主に以下の点で異なります。

* 容量無制限
* Key-Value形式のストレージ
* EBSより安価、但しブロックアクセス不可

fig02
 Amazon S3のイメージ

 現在のS3の仕様では、以下のような仕様で提供されています。

* バケット名(=FQDN)は、ワールドワイドで一意
* 1ファイルの最大サイズは5TB
* ファイル名はバケット内で一意であれば、数量無限。

 また、ファイル名にはスラッシュ、クエスチョン等の記号も利用可能ですので、擬似的にディレクトリを表現する事も可能です。 例えばファイル名をハッシュ化することにより、ファイルの重複を避け、効率よくファイルを管理する事が可能です。

アーカイブストレージ(Glacier)

 最後に、S3上のファイルを効率よくアーカイブするストレージとして、Glacierがあります。 これは、従来で言うテープアーカイブに相当します。

fig03
 Amazon Flacierのイメージ

 1GBあたり0.01USDと、S3より安価にファイルを保存する事が可能ですが、以下の制限があります。

* S3のようにリアルタイムでファイルを参照する事ができない。
* 一度アーカイブしてしまうと、再び展開するのに数時間の時間がかかる。

 例えばログデータの他、処理前の観測データや画像データなど、リアルタイムにアクセスしないもの、尚且つ長期間保存が必要なものを、テープアーカイブと同じようにアーカイブすると良いでしょう。但し、Glacierでは、クリーニングカートリッジの挿入とロボットのメンテナンス、及びテープへのバーコード張りの必要は必要ありません。また、S3と組み合わせ、バケット内のオブジェクトを直接アーカイブする事も可能です。(むしろこちらの方を使う方が多いのかもしれません。)

おわりに

 今回は基礎知識として、オンプレミスのストレージ構成と対照しながら、AWSの4つのストレージを紹介しました。一般的にオンプレミスのストレージは、検証機材が高価で揃いにくく、なかなか身につけるチャンスは少ないかも知れませんが、AWSではパソコン1台でスキルアップできる事ができます。是非触ってみてください。

 


 

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