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第7回 仮想マシンの基礎知識 (小澤昌樹) 2020年6月

本コラムは過去コラム「なるほど、Microsoft Azure」の2020年補足版です。

なるほど、Microsoft Azure - 第3回 仮想マシンの基礎知識 (1) ~仮想マシン作成編~

1. はじめに
みなさん、こんにちは。株式会社シオラボの小澤です。今回の「今からはじめる Microsoft Azure」では、仮想マシンの基礎知識と題して、仮想マシンの作成について紹介したいと思います。なお、前回のコラムで、Microsoft Azureの「高可用性」について説明しましたが、それを事前にご覧いただくと、より理解が深まるかと思います。ぜひご一読ください。

2. 高可用性が考慮された仮想マシン
Microsoft Azureの仮想マシン(Virtual Machines)は、実際のコンピューターのように動作するコンピュータイメージのことです。物理的なコンピューターのなかに、仮想的なコンピューターを作ると思えばよいでしょう。仮想マシンはサンドボックスで保護されているので、仮想マシン内のソフトウェアが外部に流出したり、コンピューターを改ざんしたりすることはありません。実際のコンピューター上では、複数の仮想マシンを実行することができ、それぞれの仮想マシンは、CPU、メモリ、ハードディスク、ネットワークインターフェイスなどを仮想ハードウェアとして提供します。提供された仮想ハードウェアは、実際のコンピューター上の、実際のハードウェアにマッピングされるので、ハードウェアを物理的に複数用意する必要はなく、メンテナンスコストを削減できます。

Azureでは、可用性セットと呼ばれる、仮想マシンがAzureデータセンター内にデプロイされるときに、互いに分離されるようにする論理グループ化機能があります。これによって、仮想マシンに関わるリソースは、別々の物理サーバー、ラック、ストレージユニット、ネットワークスイッチに実装されます。これはつまり、ハードウェアやソフトウェアで障害が発生した場合でも、仮想マシンのサブセットのみが影響を受けるということで、仮想マシンは、それ自体が髙可用性をベースに考えられていると言えます。

仮想マシンでは、インターネット、および、オンプレミスのネットワークと安全に通信するために、仮想ネットワーク(Azure Virtual Network)を作成し、プライベートIPアドレスを仮想ネットワーク内のリソースに割り当てます。また、仮想ネットワーク内のすべてのリソースでは、インターネットへの送信方向の通信が可能ですが、一方、受信方向の通信は、リソースにパブリックIPアドレスを割り当てることによって可能となります。

3. 仮想マシンの作成
それでは、早速、仮想マシンを作ってみましょう。

(1) https://portal.azure.comにアクセスし、アカウントログインし、「リソースの作成」をクリックします。

fig01

(2) 仮想マシンのイメージとなるテンプレートを選択します。今回は、「Ubuntu Server 18.04 LTS」を作成することにします。もう言うまでもありませんが、Azureでは、WindowsServerだけでなくLinuxもサポートされています。

fig02

(3) 仮想マシンの作成画面で、必要な情報を入力していきます。
コストを管理するサブスクリプションを選択し、さらにフォルダのように管理できるリソースグループを指定します。リソースグループが存在しない場合は新規作成します。
インスタンスの詳細で、仮想マシン名を入力します。Azureの仮想マシン名は、仮想マシン名とホスト名の両方で同じ名前が使用されます。作成後に仮想マシン名を変更することができない点に注意しましょう。地域には、「(Asia Pacific)東日本」を選択します。
サーバーのサイズは、様々なスペックが用意されていますので、用途に合わせて適切なサイズを選択することができます。ここでは「Standard F2s_v2」(2vcpu、メモリ4GB)にしておきましょう。
管理者アカウントでは、よりセキュアなSSHキー公開キーを指定しましょう。

fig03

(4) 入力後、「確認および作成」のボタンを押すと、検証がはじまります。
検証に成功したら「作成」ボタンを押しましょう。いよいよデプロイがはじまります。

fig04

(5) デプロイが完了すると次のような画面になります。仮想マシンの作成に成功しました。

fig05

(6) 「リソースに移動」のボタンを押すと、仮想マシンの情報を見ることができます。
仮想マシンが、2CPU、4GBメモリで動いていて、パブリックIPアドレスとプライベートIPアドレスがそれぞれ割り当てられていることが確認できます

fig06

(7) さらに、左にあるメニューの「ディスク」を選択すると、仮想マシンのファイルの情報を見ることができます。
今回作成した仮想マシンのOSイメージは「shiolab_disk1_0639be3bf1614ac2a3e6d1be2c6159bf」として30GBのサイズで作成されていることが確認できます。

fig07

いかがでしたでしょうか?今回は、Azureで仮想マシンを作成してみました。仮想マシンの作成を通じて、Azureには様々なイメージテンプレートやサーバースペックが用意され、用途に合わせて選択できることを確認いただけたかと思います。
次回は、仮想マシン作成後の管理や設定方法について説明していきます。次回もよろしくお願いいたします。

 


 

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