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第8回 仮想マシンの管理、設定、リモート接続(1) (小澤昌樹) 2020年7月

本コラムは過去コラム「なるほど、Microsoft Azure」の2020年補足版です。

なるほど、Microsoft Azure - 第4回 仮想マシンの基礎知識 (2) ~仮想マシンの管理、設定、リモート接続編~

1. はじめに

みなさん、こんにちは。株式会社シオラボの小澤です。前回のコラムでは、仮想マシンの基礎知識と作成方法について紹介しました。今回の「今からはじめる Microsoft Azure」では、その仮想マシンの管理方法や設定方法、リモート接続の方法など、仮想マシンを作成した後に発生しがちなトラブルシューティングについて、Tipsという形で紹介していきましょう。
今回紹介するTipsは以下の2つです。

・仮想マシンをシャットダウンして課金を停止する
・仮想マシンのキャプチャ、仮想ディスクのスナップショットを取得する

2. 仮想マシンをシャットダウンして課金を停止する

仮想マシンは、実行しているだけで課金されます。ですので、課金を停止するためには、仮想マシンをシャットダウンする必要があります。なお、ここでのシャットダウンは、仮想マシン内で動作しているOSのシャットダウンではなくて、Azureの管理ポータル(https://portal.azure.com)上で、仮想マシン自体をシャットダウン(停止)のことです。
以下のように、停止させる仮想マシンの右端に表示されている「...」をクリックし、「停止」を選択します。

fig01

「はい」をクリックすると仮想マシンの停止がはじまります。仮想マシンのシャットダウンが完了し、IPのアドレスがリリース(割り当て解除)されている状態になれば、仮想マシンへの課金も停止されます。ちなみに、再び仮想マシンを起動する場合には、管理ポータルで「開始」ボタンをクリックすればよいです。

3. 仮想マシンのキャプチャ、仮想ディスクのスナップショットを取得する

Azureでは、仮想マシンの複製を作成する方法として、仮想マシンの「キャプチャ」と、仮想ディスクの「スナップショット」という機能があります。ここでは、この2つについて説明しましょう。

■ 仮想マシンの「キャプチャ」

仮想マシンのキャプチャは、「イメージ」リソースを作成するものです。イメージリソースは、仮想マシンを作成するための基盤となるものと考えればよいでしょう。キャプチャを取得するには、もともとの仮想マシンを一般化する必要があり、一般化された仮想マシンは、起動することができなくなってしまうので、その点には注意が必要です。作成されたイメージは、仮想マシンに接続されていたOSディスクとデータディスクを含むので、イメージから復元(仮想マシンを作成)する場合には、データディスクも含めた構成で作成することができます。
まず、管理ポータルで仮想マシンの詳細画面を開き、「キャプチャ」ボタンをクリックします。

fig02

そして、以下のように名前とリソースグループを入力し、仮想マシン名を指定するとイメージの作成がはじまります。一般化された仮想マシンは起動することができなくなるので、再度キャプチャを取得することがないようなら、「イメージの作成後、この仮想マシンを自動的に削除します」にチェックを入れて、仮想マシンを削除してしまってもよいでしょう。

fig03

イメージの作成が終了したら、「すべてのサービス」から「イメージ」の一覧を見てみましょう。先ほど取得したイメージが表示されていると思います。そのイメージの詳細画面を開き、「VMの作成」をすることで、新たな仮想マシンを作ることができます。新たな仮想マシンを作成する操作は、通常の仮想マシンを作成するのと変わりません。

fig04

■ 仮想ディスクの「スナップショット」

一方、仮想ディスクのスナップショットは、「スナップショット」リソースを作成するものです。スナップショットとは、その時点の仮想ディスクの読み取り専用のコピーです。スナップショットから仮想ディスクを復元することができますが、単一のディスクの情報しか含まないので、仮想ディスクにデータディスクを接続していた場合には、ディスクごと個別にスナップショットを取得し、あとで接続し直す作業が必要になります。
管理ポータルで、仮想マシンに接続されている「ディスク」一覧を見てみましょう。

fig05

そこからスナップショットを取得したいディスクの詳細画面を開き、「スナップショットの作成」ボタンをクリックします。スナップショットの名前を入力すると、スナップショットの作成がはじまります。

fig06

スナップショットの作成が終了したら、「すべてのサービス」から「スナップショット」を開いてみましょう。先ほど取得した取得したスナップショットが表示されています。このスナップショットの詳細画面を開き、「エクスポート」をクリックするとローカルにダウンロードすることができます。

fig07

また、このスナップショットから仮想ディスクを作成するには、「すべてのサービス」から「Managed Disks」を選択します。ソースの種類にスナップショットを選択すると、既に取得したスナップショットを選択でき、ディスクを作成することができます。なお、スナップショットから作成したディスクは、もともとの仮想ディスクのクローンになるので、仮想マシン名が同じであったりします。利用する際には注意する必要があるでしょう。

fig08

いかがでしたか?今回は、仮想マシンの管理におけるTipsを2つ紹介しました。特に、キャプチャとスナップショットは、複製やバックアップを取得するのに効果的な機能です。考え方も操作も少し複雑ですが、使い方次第で強力なツールになるので、ぜひマスターしてください。
次回も、仮想マシン作成後の管理方法や設定方法についてのTipsを紹介していきます。次回もよろしくお願いいたします。

 


 

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