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第17回 Azureのリソース管理(3) コマンドラインインターフェースからのデプロイ (小澤昌樹) 2021年7月

本コラムは過去コラム「なるほど、Microsoft Azure」の2021年補足版です。

なるほど、Microsoft Azure - 第8回 Azureのリソース管理 (2) Azure Resource Manager その2: Azure PowerShell からのデプロイ

1. はじめに

みなさん、こんにちは。株式会社シオラボの小澤です。

前回は、リソースの構成をコード化し、ITリソースの作成や管理を自動化、効率化する方法としてリソーステンプレートを用いたデプロイの方法を紹介しました。

さて、Azureでは、WebのAzureポータルを使わなくても、コマンドラインインターフェースからさまざまな操作をおこなうことができます。今回は、コマンドラインインターフェースであるAzure CLIを使って、Azureの管理や操作、デプロイの準備や手順について説明していくことにしましょう。

2. Azure PowerShell / Azure CLI のインストール

コマンドラインインターフェースで操作をおこなうには、クライアントにソフトウェアをインストールする必要があります。Windows 環境ではAzure PowerShell または Azure CLI (Cross-platform Command Line Tools)をインストールし、 MacやLinux 環境では Azure CLI をインストールしてください。すると、Azure ポータルを使用しなくても、コマンドラインインターフェースからAzureにアクセスして、Azureを操作することができます。

・Windows環境の場合

Azure PowerShell を使います。インストールおよび構成方法は以下を参照してください。

https://azure.microsoft.com/ja-jp/documentation/articles/powershell-install-configure/

・Mac、Linux環境の場合

Azure CLIを使います。インストールは以下を参照してください。

https://azure.microsoft.com/ja-jp/documentation/articles/xplat-cli-install/

今回は、筆者の環境がMacなので、Azure CLIを使用して操作をおこなっていくことにします。

Azure CLIは、

  • brew install azure-cli

とするとインストールできます。

また、Azure CLIのすべてのコマンドは、次のURLにリファレンスが掲載されています。

https://docs.microsoft.com/en-us/cli/azure/reference-index?view=azure-cli-latest

3. Azure CLIからAzureへの接続、サービス作成

(1) まずは、Azure CLIを起動し、Azureに接続、サインインをおこないます。

  • az login

(2) 上記のコマンドを発行すると、Webブラウザが開きます。有効なAzureサブスクリプションの管理、編集権限のあるアカウントとパスワードでサインインしましょう。

fig01

fig02

ログインできたら、コマンドインターフェースでは次のように表示されます。

fig03

(3) 利用できるAzureサブスクリプションを確認するため、次のコマンドを発行してみましょう。

  • az account list

fig04

(4) 作業したいサブスクリプションをセットします。

  • az account set --subscription "Azure サブスクリプション 1"

(5) セットしたサブスクリプションが表示されたら準備完了です。

  • az account show

fig05

(6) Azure CLIの動作確認のため、Azure App Service (Web Apps) を作成してみます。まずはリソースグループを作成します。ここでは、「MyResourceGroup」という名前で、東日本(JapanEast)ロケーションに作成します。

  • az group create -l JapanEast -n MyResourceGroup

ちなみに、使用できるロケールの一覧は次のコマンドで見ることができます。

  • az account list-locations

(7) 作成したリソースグループ内にWebAppを作成します。MyResourceGroupリソースグループに、「ShiolabWebapp」という名前で作成します。なお、プランは事前に作成しておきましょう。

  • az webapp create -g MyResourceGroup -p MyPlan -n ShiolabWebapp

Web アプリの名前は、一意のFQDNをAppName.azurewebsites.netとして生成できる必要があることに注意します。つまり、他の人がすでに使っている名前は使用することができません。

(8) 次のようにWebAppの設定詳細が表示されたら、デプロイ(作成と起動)は完了です。

fig06

(9) それでは、ここまでの操作をAzure ポータル (https://portal.azure.com/) で確認してみましょう。ポータルに、(1)のアカウントでサインインし、(3)のサブスクリプションを参照します。(4)で作成したWebAppが表示されることを確認してみてください。

fig07

(10) 検証が終了したら削除をおこなっておきましょう。(4)で作成したリソースグループごと削除をおこなうことができます。

  • az group delete --name MyResourceGroup

(11) リソースグループを削除してよいかの確認メッセージが表示されますので、Y(はい) を選択して削除を実行します。

(12) リソースグループを一覧表示して、削除したリソースグループが一覧に表示されないことを確認してみましょう。

  • az group list --output table

fig08

今回は、Azure CLIを使って、Azureをコマンドラインインターフェースから操作してみました。今回使ったのは数種類のコマンドだけでしたが、それでもさまざまな操作をおこなうことができることが分かったのではないでしょうか。

次回も引き続きコマンドラインインターフェースでの操作をおこなってみましょう。テンプレートを用いたITリソースを作成する方法について説明します。次回もよろしくお願いいたします。

 


 

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