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第40回 vSphere Healthについて (野田貴子) 2019年4月

こんにちはー。野田貴子です。今回も英語が苦手な方向けに海外の人気コラムを意訳したものをご紹介します。 VMwareの研修を検討されている方は、『VMware Education Partner of the Year 2017』を2年連続で受賞しているCTC教育サービスにどうぞ! ※VMware研修コース (https://www.school.ctc-g.co.jp/vmware/index.html)

vSphere 6.7の新しい強力な機能であるvSphere Healthをご紹介します。vSphere Healthは潜在的な問題が顧客の環境に影響を与える前に、それらの問題を突き止めて解決します。テレメトリデータがvSphere環境から収集され、顧客環境の構成を解析するため使用されます。検出された結果はvSphereでの安定性や誤った構成に関連している可能性があります。vSphere Healthを活用すれば1日に10万件を超える潜在的な問題を検出することができ、そのうち約1,000件を毎日解決することができます。

先日Storage and Availability Business Unit (SABU)のシニアテクニカルマーケティングマネージャであるPete Koehler氏が、vSAN Healthと、インテリジェントな環境を可能にするvSphere周りのフレームワークについて議論しました。vSphereとvSAN Healthはデータの収集と解析を介して同じように機能するという点で非常によく似ています。もう少し掘り下げていきましょう。

ヘルスチェック

vSphere Healthには、vSphere環境に対して実行できる約30種類のヘルスチェックがあります。最近の報告に基づいて、問題の相関関係の観点からいくつかの一般的なヘルスチェックをここに示します。修復ガイダンスには「Ask VMware」を活用しています。

VMware Analyticsクラウド(VAC)

VMware Analytics Cloud(VAC)は、VMware製品がテレメトリデータをオンプレミスやSaaS製品からVMwareに送信できるようにするプラットフォームです。vSphere Healthは顧客体験向上プログラム(CEIP)と連携して解析のための匿名データをVACに送信し、VACはその評価をvSphere Clientに表示します。

VACがvSphereデータを解析した後に問題が発見された場合は、修復するためのガイドとなる解決策と推奨事項が示されます。これらのヘルスチェックは、発見された問題を顧客が理解し解決するためのガイダンスとして非常に役立ちます。vSphere Healthアラートとアラームが導入されると、それらはvSphere 6.7GA以降を実行している顧客のvSphere環境で非同期に表示されます。このモデルにより、VMwareはvSphereインストールを更新またはアップグレードすることなく、データセンターでの問題検出を強化することができます。

fig09

テレメトリデータは収集され、解析のためにVACに渡されます。データサイエンスツールやデータサイエンス論によって、収集されたデータの解析結果が得られます。解析が完了すると洞察と推奨事項がvSphere Healthに送信され、それを見た顧客が確認や対応をすることができます。ツ

CEIP

収集されたデータを理解することは重要です。顧客の環境から受信したテレメトリデータはすべて匿名であり、VMwareのデータセンターで保護されています。デフォルトではホスト名、仮想マシン名、ネットワーク情報はデータセット内に公開されたり保存されることはありません。

収集されたデータは、特にVMwareの内部使用目的にのみ利用可能であり、第三者と共有されることは絶対にありません。知る必要がある場合にのみVMwareの従業員がデータにアクセスできます。VMware Analytics Cloudに流れ込むすべてのデータは、製品解析ガバナンス委員会によって事前に検証された、VMware全体のCEIPプログラムによって管理されています。製品解析ガバナンス委員会は、法務、エンジニアリング、製品、セキュリティ、営業、ITの各メンバーで構成され、プログラムのガイドラインを定義しています。このチームは定期的にプログラムを監視してコンプライアンスを確保しています。

CEIPとは何でしょう。vSphere HealthはCEIPを利用しているため、CEIPプログラムの説明から始めましょう。「VMwareの顧客体験向上プログラム(「CEIP」)は、VMwareが製品やサービスを改善し、問題を解決し、それらの製品を最適にデプロイして使用する方法について顧客にアドバイスをするために、役立つ情報を提供してくれます。みなさんが顧客体験向上プログラム(CEIP)に参加することを選択された場合、VMwareはVMware製品やサービスの品質、信頼性、機能性を向上させるために匿名情報を受け取ります。」

CEIPを介して収集されるデータは何ですか?
詳細はこちら:VMwareの顧客体験向上プログラム(CEIP)のセキュリティとプライバシー

CEIPを有効にする

CEIPを有効にするにはいくつかの方法があります。vSphere Clientから、vCenter Serverの MigrationまたはUpgradeの実行中、あるいはCLIにて。以下はvSphere Clientを使ってCEIPを設定する例です。

fig08
 (画像をクリックするとgifアニメを見ることができます。)

vSphere Healthを使用する

vSphere Healthを有効にする方法とCEIP等の要件が揃ったので、vSphere 6.7でのこの機能の使用方法を確認していきます。

vSphere Clientから開始するには、Hosts & ClustersビューでvCenter Serverをクリックします。次にMonitorをクリックしてからHealthをクリックします。このビューには、vCenter Serverから見たvSphere Healthが、管理しているすべてのクラスタとホストと共に表示されます。顧客は成功したヘルスチェックや潜在的な問題をすばやく確認することができます。

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特定のヘルスチェックをクリックすれば、より多くの情報を得ることができます。この例では「Customer Experience Improvement Program (CEIP)」をクリックすると、CEIPのステータスや、Configure CEIP、見つかった問題を解決するための詳細情報を載せているWebページやKB記事にジャンプするAsk VMwareが確認できます。

fig02

次の例では、潜在的な問題とVMwareからの解決方法を確認できます。

vSphere Healthが私の4つのESXiホストすべてにL1TF Intelプロセッサの脆弱性を発見したことがわかります。

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次にInfoをクリックすると、結果をより詳細に確認できます。

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Ask VMwareをクリックすると、「L1 Terminal Fault」の脆弱性を解決するのに役立つVMware KB Articleにつながります。

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最後の例では、vSphere Distributed Switchを使用している場合のvMotionのvSphereヘルスチェックを確認します。このヘルスチェックはグリーンでしたので問題はないことを意味していますが、ヘルスチェックで提供される詳細情報にもより多くの情報があります。

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Infoタブをクリックすると、MTU設定がvMotion操作に重要である理由を確認できます。追加情報が必要な場合は、Ask VMwareリンクをクリックして詳細を確認してください。これは、VMwareのプラクティスに従って設定されている方法や理由を理解するのに役立つと思います。

fig07

まとめ

これまでに学んだように、vSphere Healthは環境が自身のインテリジェンスを獲得し、潜在的な設定ミスやデータセンターの脆弱性を劇的に減らすことができるため、VMwareの利用者にとって非常に価値があります。vSphere HealthはvSphere 6.7の新機能ですので、時間の経過とともに今よりも進化していきます。積極的な問題検出をするこの進化は、クラウドとオンプレミスの間でデータセンターの修復を目的とした自動化を拡張を行うほんの始まりです。

vSphere Healthの詳細については、以下を参照してください。

※引用元  https://blogs.vmware.com/vsphere/2019/01/understanding-vsphere-health.html

※本コラムはVMware社が公式に発表しているものでなく、翻訳者が独自に意訳しているものです。

 


 

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