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第70回  ザナドゥへの道 (藤江一博) 2017年8月

「ザナドゥ」"Xanadu" という言葉を聴いたことがありますか?

 

『ザナドゥ』:

「オリビア・ニュートン・ジョン」(Olivia Newton-John) が天性の明るい笑顔と軽やかな高音で唄う「ザナドゥ」"Xanadu" のサビのメロディが思い出されるかもしれません。ミュージカル映画「ザナドゥ」のサウンド・トラックとして製作されたこの楽曲は「エレクトリック・ライト・オーケストラ」(Electric Light Orchestra, ELO)の手による作品(1980年発表)でオリビア・ニュートン・ジョンが歌い大ヒットしました。

この単語でもう一つ筆者が想起するのは日本のロックバンド「アンセム」(ANTHEM) の「ザナドゥ」"Xanadu" でのハスキーな叫び声を思い出します。小気味良くドンパ、ドンパと水しぶきが上がるかの様に弾ける大内貴雅のドラムに重厚な柴田直人のベース・ラインが絡んで福田洋也のギターのアルタネイトピッキングで掻き立てるリフが鳴り止まないミドルテンポのナンバーに載せてボーカルの坂本栄三が高音の擦れ声で縦横無尽に叫び捲くる初期アンセムらしいチューンの「ザナドゥ」"Xanadu" が A面で、B面には 「ザナドゥ アクトII」"Xanadu Act II" と題した変則的な休符を挟んでトリッキーにフックしたベースにギターリフが軽快に刻まれるこれまたミディアム・チューンのナンバーの二曲がレコードには収録されています(1986年発表)。

ANTHEM がリリースした "Xanadu" はタイアップ企画もので、日本ファルコム(ゲーム・ソフト会社)が売り出した8bit及び16bitパソコン(PC-9800シリーズ、MSXシリーズ、FM-77、等)向けアクションロールプレイングゲーム(ARPG) 「ザナドゥ」 (XANADU -Dragon Slayer II-) のイメージ・ソングとして発表されました。そのために公にはアンセム名義のシングルとしてはカウントされていないらしいです。残念ながら筆者はこのゲームをやった事は無い(名作ゲームらしい)のですが、楽曲に関してはちょうど ANTHEM のサード・アルバム "BOUND TO BREAK"(バウンド・トゥ・ブレイク)という名盤リリースの直前(1987年リリース)という時期のバンド絶頂期のタイミングで創られた本作はとてもアンセムらしい良い楽曲なのです。メタルファンのみならず機会があれば聴いて下さい。

これら楽曲タイトルとして冠する「ザナドゥ(キサナドゥ)」"Xanadu" の語源ですが、イギリスの詩人「サミュエル・テイラー・コールリッジ」(Samuel Taylor Coleridge) が「クーブラ・カーン」"Kubla Khan, A Vision in a Dream: A Fragment"(夢の中のビジョン:断片)という詩の中で「歓楽都市」の名前として登場させたことで「幻想的な都」の代名詞となっています。

「ザナドゥ」"Xanadu" はモンゴル帝国第五代皇帝フビライ・ハーンが避暑のために設けた「上都」"Shàngdū" がモデルとされます。「上都」"Shàngdū" をイエズス会士のシナ音ローマナイズ方式にすると "Xamdu" となる筈だったのを、前述のサミュエル・コールリッジがたぶん間違って綴った「ザナドゥ」"Xanadu" が流布されて定着したと考えられます。つまり、「ザナドゥ」"Xanadu" はヨーロッパ人による転訛(てんか)と誤記の結果の産物です。

そうして「ザナドゥ」"Xanadu" は「西から見た東」であり「ほとんど手の届かぬほど贅沢な美しい場所」を感じ伝えることに用いられることになります。そこからも「手の届かぬ或いは到達不可能な場所」という意味を帯びる言葉となるのでしょう。

そしてもう一つの代名詞「シャングリラ」"Shangri-La" と「ザナドゥ」"Xanadu" を見比べたくなりました。

外界から隔絶された「地上の楽園」を意味する西洋での「シャングリラ」と東洋の「桃源郷」と対になる同義の言葉としての認識がありますが、それとは別の解釈もできるでしょう。

「ジェームズ・ヒルトン」(James Hilton)の創作「失われた地平線」"Lost Horizon" で登場する「シャングリラ」"Shangri-La" が現実には存在しない「ユートピア」"Utopia" を探し求めること、つまり架空の「理想社会」を具現化しようする野望を意味する名称とするならば、その理想郷「ユートピア」が脆くも崩れ去る結果になるのでありましょう。これに反して、捜し求めるのではなく己の心の中、魂の奥底に佇む神仙の境地「桃源郷」"The Peach Blossom Spring" を具象化した名称が「ザナドゥ(キサナドゥ)」"Xanadu" と捉えることができましょう。こちらは再訪が不可能であるとされています。

理想郷としての「ユートピア」と仙境である「桃源郷」が似て非なるものであるように、それらを対比させるのが「シャングリラ」と「ザナドゥ」と言えるかもしれません。

 

『ザナドゥとの邂逅』:

講習が終了したある日の事。

皆さんお帰りになった後に教室の片付けとお掃除を終えてから、いつもの様に今日ご案内した内容の反芻を確認する作業をしているとこの教室に入ってくる人影がありました。
遠くから声を掛けられて顔を上げて声のする方を見ると講師を担当している同僚(ダイスケさん)でした。筆者の「ATフィールド」"Absolute Terror Field" (つまり絶対不可侵領域)をまるで紙を破る様に自由自在に侵食してくる使徒(同僚)は二人だけですので、そのどちらかであると容易に見当は付きます。

そして開口一番だったと思いますが、

「AWSダイレクトコネクトのサービスをやっているコルトさんという会社が今度、駒沢に来て説明してくれるのですが、同席しませんか?」
「いいよ。」

といつものように軽い調子で返事したのです。

そう返事したのですが彼が去ってからよくよく考えてみると、先方様が来社する意図やブッキングの経緯もよく分からずに同意したのですが、後学のためにお話を拝聴させて頂くのであろうことは理解していたので、先方様への礼儀として人数の帳尻合わせの意味で小職は参加するのだと勝手に位置づけていました。

それから一ヶ月あまり経ってすっかり忘れていたのですが、アポイントされた当日がやって参りましてわざわざ弊社(駒沢)にご足労頂いて「Coltテクノロジーサービス株式会社」"Colt Technology Services Co., Ltd." 様とお会いすることになりました。

 

『アマゾンへの道』:

「AWS Direct Connect」(ダイレクトコネクト、専用線接続サービス)はユーザ様の設備(顧客ネットワーク)からAWSへの接続を専用ネットワークで行うサービスです。

AWS Direct Connectは用意されているロケーションと顧客側ルータとを光ファイバーケーブルを介して接続することで閉域網を創出しセキュアで安定した帯域(標準1Gbps最大 10Gbps)を確保することでAWSリソースを円滑に利用できるのです。

AWS Direct Connect を利用することでプライベート環境にて AWSリソースの使用が可能になり所有するオンプレミスのシステムやデーターセンターに於ける資源の過不足を補うためにAWSリソースを使って自在に伸張圧縮できるという "Amazon Virtual Private Cloud (VPC)"「仮想的プライベートクラウド」の理念が具現化されます(VPCについては以前のコラム『第63回 心の指紋』も併せて御覧下さい)。

この AWS Direct Connect では APN (AWS Partner Network) サポートパートナーの存在が重要になります。

その理由はAWSとの直接契約でダイレクトコネクトを利用できるサービス提供しているのは「エクイニクス」"Equinix" だけです。Equinix はロケーションとして東京と大阪に拠点が出来ました。日本ではその二拠点のみです。
それ以外の地域から AWS Direct Connect を専用線接続で使用するためには AWS Partner Network (APN) 企業の助力を得て AWS Direct Connect ロケーションと顧客データーセンター、オフィス、コロケーション環境との間にネットワーク回線を設置する必要があります。

このように AWS Direct Connectを採用するには APNサポートが不可欠になります。アジアパシフィックでも多くの「AWS Direct Connect をサポートする APN パートナー」が名乗りを上げておりそれらサポート企業をAWS ポータル サイトで確認出来ます。

そこで東京リージョンでのAPN パートナーリストを眺めてみますと、

「Colt Technology Services Co., Ltd. (以前の名称は KVH Co., Ltd.)」

というエントリがありました。そこに記載されている通り、確か以前のリストでは「KVH」と書かれていた筈だったと確かに記憶があります。ですが筆者は、KVH 社自体の業務内容を存じていませんでした。

 

『コルトテクノロジーサービス』:

先日、「Coltテクノロジーサービス株式会社」"Colt Technology Services Co., Ltd." 様が駒沢にいらっしゃいましてパートナー営業ご担当とシニア・エンジニアの二名様でご来社されました。

ほんの顔つなぎの気持ちで参加し場を和ませる程度の役割と考えていた筆者ですが、挨拶の名刺交換を終えてすぐそこから約二時間に亘ってスペシャリストがAWS Direct Connect に関する有益な知識を板書と熱弁を奮われて我々素人二人に伝えようと隅々までご教授いただけたのです。かけがえのない時間を共有させて頂いたのは、思いがけずの幸福と言えましょう。

これは同僚(ダイスケさん)が声を掛けてくれたことが招福だったのです。後に何故Coltさんとお会いすることになったのかという経緯を尋ねると、AWSのイベントでColtさんが出展されていてそのブースに飛び込んで説明をお願いしたのが今回のご来社の切欠となったそうです。筆者が彼に声をかけられて相談された時にどうやらこの経緯を聴いていたのかもしれませんが、完全に忘却していました。他のことを考えていた所為かもしれませんが駄目ですね。そんなことはどうでも良いですが、機会を与えてくれのはやはり彼のお手柄です。そして何より、御足労頂き熱く語られたお二人に感謝です。

Colt社の前身KVH株式会社は米国フィデリティ投信グループ傘下として設立されました。KVHは東京を拠点とした日本における法人向け通信/ITサービスプロバイダーとしての事業展開でしたが、それと並行してロンドンを拠点としたヨーロッパ向けとして同じフィデリティ傘下でColt社がサービスを提供していたのですが、同じ事業内容で姉妹会社でもあったためColt社側が買収して改めて一緒になったのが「Coltテクノロジーサービス株式会社」"Colt Technology Services Co., Ltd."だそうです。合併後現在でのサービスカバーエリアは、東京、大阪、シンガポール、ダブリン、ロンドン、アムステルダム、フランクフルトといった都市がAWS Direct Connectサービス提供可能となっています。
提供されるサービス名には「Colt クラウド接続サービス」 (CDCA: Colt Dedicated Cloud Access) という総称が付いています。

CDCAには、三つのタイプが用意されていて選択することが出来ます。

  1. Cold Ethernet Line 接続(一拠点から接続)
  2. Colt Ethernet VPN 接続(複数拠点から接続可能)
  3. データーセンター接続(日本、シンガポール、香港にある複数のデーターセンターからの接続)

様々なオプションやその優位性を伺いましたが、「スピード」と「自前の閉域網」であることが印象に残りました。自前のファイバーでの運用ということで様々なご要求にも対応できる柔軟性と技術力の高さは魅力です。そして、ミリ秒単位でアクセスできる「スピードは正義」です。

また接続形式によって様々なレンジでの帯域保証が提供されている、料金によって1接続もしくは複数VLANでの使用可能であるといった多岐に亘る考慮が必要なこともご教授頂きました。またご説明されたシニア・エンジニアの方は下位の物理層にとても詳しくて大変ためになりました(ほとんど分からない用語ばかりでしたが筆者にはとても刺激になりました)。

該当サービスの詳細につきましてはColtテクノロジーサービス株式会社様に直接お問い合わせ下さいませ。

 

『見果てぬ夢を追って』:

Coltテクノロジーサービスでのサービス内容を伺っているうち次第に彼らとCTCテクノロジーとのフュージョンの可能性について夢想が始まりました。

専用線接続された回線を使って監視専用 VPC から監視対象となる顧客システム VPC を VPC Peering(VPC ピア接続)を行うことで顧客の邪魔をせずに外側から監視が出来るのです。Monitoring IntegrationパターンのVPCバージョンです。また VPC Peering が一対一での接続しか出来ない制限を逆手に利用して共有の監視専用 VPC を用意する事で複数の顧客 VPC への監視サービスが安価でしかも安全に利用出来ます。共用ではなく特定顧客専用に専用VPCを用意するパターンなど費用によって監視サービスも松竹梅の選択できるバリエーションのご提供がCDCAの接続オプションを採用することで出来ると考えたのです。

CTCテクノロジーのサービスの主体が「運用保守」であり、その一環として「遠隔監視サービス」をご提供させて頂いています。このサービスでの主たる監視対象は顧客が所有するオンプレミス、或いはデーターセンター内での物理設備上で稼動するシステムが監視対象ですが、もちろんお客様のシステム構成ではクラウドコンピューティングを採用して既存システムの一部分がAWSなどの別環境で稼動するハイブリッド構成はでは珍しくないでしょう。寧ろ現在時点ではポピュラーなシステム構成でありましょう。そういった混在するシステム環境化での障害対応は更にシステム管理者の作業を困難にすることは想像に難くありません。今後なし崩し的にシステム拡張を継続されると複雑怪奇なシステムが出来上がることでしょう。それらを運用管理するのは不可能にも思えます。

そういったハイブリッド構成で且つ融合(フュージョン)されたシステムを障害監視出来ますよという仕組みが少しでもご提供出来れば顧客からのニーズもあるのではとまた夢想してしまいました。将来的にはクラウドへの高速な接続環境を提供するパートナーと遠隔監視サービスを組み合わせることで顧客にはワンストップに顧客システムでの障害検知をするサービスも可能であろうと想像したからです。

「ザナドゥ」"Xanadu" が肉眼で確かめることは叶わない場所の AWSの奥底に自分で自由に定義することで確実に存在する VPC (Virtual Private Cloud) を指すと擬える(なぞらえる)ならば、専用線接続サービスである「ダイレクトコネクト」"AWS Direct Connect" は「ザナドゥへの道」"Roads to Xanadu" となりオンプレミスとクラウドを結び容易にハイブリッドに成り得るこの現象は、交易のため東西を繋いだシルクロードと謳う(うたう)ことが出来るだろうと西洋人の風体で夢想してしまいます。

 

『ザナドゥーへの道』:

伝奇小説「西遊記」"Journey to the West" 翻訳も為された中国文学のスペシャリスト「中野美代子」さんがご自身の作品として上梓された「ザナドゥーへの道」"Roads to Xanadu" という書籍があります。雑誌「ユリイカ」"Eureka" に(2008年4月号から2009年3月号まで)連載した十二編から成る短編集を纏めた本です。西洋人が抱いたオリエンタリズムを擽る(くすぐる)地上の楽園「ザナドゥー」への憧憬を様々な伝奇物語を交えた形で語られる「東方奇譚」"Nouvelles orientales" ともいうべき短編小説です。

本書の跋文(ばつぶん)で中野美代子さん自身が書かれていたのですが「ザナドゥーへの道」とした連載時のタイトルが「エドワード・モーガン・フォースター」(Edward Morgan Forste) の長編小説「インドへの道」"A Passage to India"(1924年発表)を連想されるかもしれないと感じて途中で引っ込めたくなったそうです。

「インドへの道」は往年の名監督「デヴィッド・リーン」(David Lean)によって映画化(1984年)されたため世間の認知度が高いのが理由だったかもしれません。デヴィッド・リーン監督と云えば、「戦場にかける橋」"The Bridge on The River Kwai"、「アラビアのロレンス」"Lawrence of Arabia"、「旅情」"Summertime "、「ドクトル・ジバゴ」"Doctor Zhivago" といずれ劣らぬ名画揃いで巨匠を冠するに相応しい名監督です。そしてこの映画「インドへの道」"A Passage to India" が彼の遺作となりました。

そこでタイトルについての結論ですが著者である中野美代子さんは「ま、いいか」とされました。そう御自身を納得させた理由が、「インドへの道」が "A Passage to India" ですが、「ザナドゥーへの道」は "Roads to Xanadu" のつもりだから(違うのだ)と、ひらきなおったそうです。
筆者にとってはタイトルをそのままにしてくれた事が好都合でした。タイトルを「ザナドゥーへの道」と題されたからこそ、本書に出逢えたのですから。

因みにですが「ザナドゥへの道」という書籍で探すと「ジョン・リビングストン・ローズ」(John Livingston Lowes) による "The Road To Xanadu: A Study In The Ways Of the Imagination" (1927年発行)がありました。これは前述の英国詩人「サミュエル・テイラー・コールリッジ」(Samuel Taylor Coleridge)が「クーブラ・カーン」"Kubla Khan" や「老水夫行」"The Rime of the Ancient Mariner" といった作品を産み出すのに如何にしてイマジネーションを得たのかというのをコールリッジのメモから読み解いた研究書みたいです。こちらも創作手法の研究という意味で全く興味がない訳ではないのですが、どうやら読む機会に巡り合えそうになさそうです。

 

『ホールフーズ・マーケット』:

冒頭で「ザナドゥ」"Xanadu" と対比させた「シャングリラ」"Shangri-La" 的な話をここで少ししたいのですが、最近のニュースで「アマゾン」"Amazon" が「ホールフーズ・マーケット」"Whole Foods Market" を買収する話題で盛り上がっています。

ホールフーズ・マーケットはテキサスが本社らしいのですが、北米だけでなく遠く離れたハワイにもカハラモールやカイルアにホールフーズがあります。ハワイに行った際にはホールフーズのデリカテッセンがいつもの食料調達先です。毎食のランチとディナーでホールフーズのデリを食している筆者にとっては身近に感じてちょっと衝撃でした。見慣れたスーパーであるのですから買収されるというのは不安です。その買収先がアマゾンというのはビックリです。

これにはアマゾンがオンラインでの生鮮食料品の拡充を目指している事業方向性とホールフーズの継続的な業績不振が合致したタイミングであったことが取り沙汰されています。ホールフーズは「オーガニックスーパー」(石鹸とかシャンプーも売っています)としてのパイオニアであり商品単価も高めの設定ですが、経済の悪化による顧客層である中間層の激減とライバルスーパーの台頭で安価な商品が出回り常連であった顧客が流動し始めたことが収益悪化の原因とされています。

そういえばハワイでもホールフーズを真似たような安価なスーパー「フードランド・ファームス」" Foodland FARMS" がアラモアナ・センターに新しく出来ていて地元の名物であるポキなどをデリカテッセンで販売しており、ポキを買って食べたのを思い出しました。これは地元にあった「フードランド」"Foodland" がホールフーズ風にバージョンアップしたみたいです。

そしてホールフーズ買収が実現することでアマゾンはライバルのウォールマートを牽制(けんせい)出来ると考えているのでしょう。それにしても買収額が 137億ドル(約1兆5200億円)というのは破格です。実際に全米に数百店舗を抱えるホールフーズの価値として見合った価格なのかを想像すら出来ません。

更にお金の話が続きますが、アマゾンは210億ドル余りの手元現金(短期投資資金)を保有しているそうなのでそれを買収資金に配分できるのでしょうが、ホールフーズ買収資金として160億ドル(約1兆7700億円)相当の無担保債を起債したことが話題になっています。これは多額の現金を留保しておきたい実情と社債が低金利のための売り手市場であること、それに加えてアマゾンが広く資金調達を行うことで知名度を上げることも念頭に置いての考えらしいです。社債を売り出して資金調達をしているのはアマゾンだけではなくマイクロソフトやアップル、AT&T などIT大企業も同じ方策を施しています。投資家にとっては確実な投資先として手堅いと魅力を感じているのかもしれません。

金融、IT、小売と業種がフュージョンしたこの現象がこれからどうなっていくのかは様々な視点で観察し続ける必要がありそうです。

 

『地上の楽園』:

「地上の楽園」とされたザナドゥですが、ザナドゥが桃源郷であるならば再訪が不可能であり目的を持っていては到達不可能の場所であるとされています。その到達不可能な楽園を探し求め続けて放浪する「見果てぬ夢」がザナドゥそのものなのかもしれません。

そして誰しもが自分でも分からない何かを探し求める探索者としての使命を帯びているのではと勘ぐっています。

 

次回をお楽しみに。

 


 

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