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第3回  誰でもできるプレゼン力アップ方法 ~普通は教えない実践ワンポイント~ (吉政忠志) 2012年10月

 改めまして、このコラムを担当する吉政創成の吉政でございます。CTC教育サービスのマーケティング支援を行っているご縁から、この「技術者のほにゃららら」というコラムを月刊連載しています。「ほにゃららら」というのは40歳前後以上の方でないとぴんと来ないかもしれません。「XXXXX」や「なんとか」のような意味です。ちょっと大きな会社の役員をしていたこともあり、技術者の面接で経験したことや、XMMやLinux、Ruby、Ruby on Rails、PHPの認定試験を運営支援する中で感じたことなど、技術者の方々に役に立つような内容を中心に書いていきます。第三回は「誰でもできるプレゼン力アップ方法 ~普通は教えない実践ワンポイント~」という内容で徒然に書きます。

ちなみに、ここでお伝えするのはプレゼンテーションの本には書いていないような方法です。なぜなら、簡単すぎて本にはならないからです。でも効果あり!です。

 私は学生時代に弁論大会で全国大会の決勝まで進み、社会人では新人の時に会社のプレゼンテーション大会で最優秀賞、今では年間30回以上のプレゼンテーションを行うまでになりました。その経験から言って、上手なプレゼンテーションと才能はあまり関係がないと思います。全ては慣れです。プレゼンテーションを聞いてくれる人が求めているのは、プレゼンテーションの「上手さ」ではなく、話し手が持っている情報がほしいだけなのです。つまりは耳障りでなく、楽しく聞けるようなレベルの技術があればよいのです。その技術を使えるくらいに話し手が「場」に慣れていればよいのです。

 高校時代に「無口でニヒルな吉政君」と呼ばれていた私が年間30回以上のプレゼンテーションを行うようになれたのもプレゼンテーションに慣れて楽しくなったからです。プレゼンテーションに不慣れな方は以下をお読みいただき、実践し、楽しめるようになってください。

では、最初に。楽しく聞けるプレゼンテーションとはどんなプレゼンテーションでしょうか?

 仕事でのプレゼンテーションでは、聴衆は話し手に「笑い」を求めているわけではないので、話し手の人柄が出る話し方が一番楽しく聞けるはずです。では話し手の人柄が出る話し方とはどのようなものでしょうか? それは話し手が緊張せずに話せることが一番です。緊張しなければ話し手の人柄が前面に出てきます。また、不思議と話し手が緊張すると聴衆も緊張するので「場」が硬くなります。そうなると、話し手はさらに緊張して、話し方がぎくしゃくします。最初の出だしを緊張せずに話ができると、最初から話しやすく聞きやすい雰囲気が「場」にできるので、楽しく聞けるプレゼンテーションができます。皆様も感じることがあると思いますが、慣れている人がプレゼンテーションを始めると、話す前から楽しそうな話を聞ける雰囲気が「場」にできますよね。話し手がプレゼンテーションに慣れるためには、回数をこなすのが一番有効です。今回は「回数をこなしましょう!」という結論ではなく、即効性がある方法をご紹介します。あまりプレゼンテーションに慣れていない方が、話し手も聴衆もリラックスできる場を作れるようになると思います。

不慣れでもリラックスして話せるようになる方法

 その方法は以下です。

  1. 出だしの言葉を定型化する
  2. マイクを手に持って、歩いてみる
  3. 3点投視法

「1」の「出だしの言葉を定型化する」ですが、毎回最初の言葉を決めてしまうことにより、「普段通りの行い」をするので緊張しにくくなります。私はこの方法で、最初の一言で緊張を取り除いていました。私の出だしの言葉は以下です。

「えー、みなさん本日はご多用中にもかかわらずお集まりいただきまして、ありがとうございました。また主催者の皆様、お招きいただきありがとうございます。私、XXXX会社でXXXを担当している吉政と申します。本日は宜しくお願いいたします。」

 この言葉には3つのノウハウが含まれています。一つ目は「えー、」ですね。プレゼンテーションの本には「えー、」とか「えーと」とか、「まぁそのー」とかの口癖はNGと書いてありますが、最初に大きな声で発声するだけでもリラックスするので、私としてはお勧めです。2点目は、「みなさん本日はご多用中お集まりいただきまして、、、」と聴衆と主催者に話しかけることです。それだけでも「場」がリラックスします。3点目は「私、XXXX会社でXXXを担当している」と自分のミッションを伝えることです。ミッションを伝えれば、聴衆も予め話し手が何を話すのかを何となくイメージできるので聴衆がリラックスして聞きやすいです。

「2」の「マイクを手に持って、歩いてみる」は「1」に絡めた一連の動作になります。最初の冒頭の言葉を演台から直立不動で話すよりも、マイクを手に持って、スクリーンの前の中央か、演台の前に立って、一礼の後、定型文句を話したほうが、話し手も聴衆もリラックスした「場」ができます。話し手の緊張を取るには体を動かすのが有効だからです。

 続いて「3」の「3点投視法」ですが、これは緊張せずに疑似的に聴衆一人ずつに話しかけているように錯覚させる方法です。これができると話し手が会場全体を包み込むようなリラックスした「場」ができます。実際に演台に立つとわかりますが、聴衆一人一人の顔の表情までよく見えます。その時に「ムスーッ」とした顔で聞いている人と目が合うだけで緊張しそうですよね。そういう人と目が合うと、話し手の顔や視線が下に下がり、うまく話ができなくなり、「場」の緊張感も高まります。そうならないように、以下の方法をお勧めします。

  1. 予め会場内で優しそうな人を正面、左側、右側の3人を見つけておきます。
  2. 上記の3人の額を交互に見て話すようにします。

 上記のポイントは以下です。

  • 正面、左側、右側の3点を見ることで会場全体に話かけているように聴衆が感じること。
  • 優しそうな人に話しかけることで緊張しにくくなること
  • 額を見て話すので、目と目が合うことなく話しができ、緊張しにくくなること

 いかがでしょうか?ここまででプレゼンテーションの出だしで緊張せずにリラックスして話す方法をお伝えしました。これができると話し手の人柄が出て聴衆が楽しく聞けるようになります。ぜひ実践してみてください。ちなみに、プレゼンテーションの最初に自己紹介の定型スライドを入れてくのも有効です。家族ネタなど「場」を和ませるポイントを作りやすいです。さて、最後に途中で緊張してしまった場合の必殺技をお教えします。

途中で緊張してしまったらどうするのか?

 プレゼンテーションをしていると、途中で緊張したり、「飛んでしまうこと」があります。 私も経験がありますが、話の途中で「飛ぶ」とつらいですよね。「あれっ?どこまで話したっけ?」となるわけですが、そういう時は、慌てず騒がず「ここまで、宜しいでしょうか?」と聴衆に投げかけてみましょう。そうすることで聴衆はここまでの話を頭の中で整理します。それにより、「場」に「間(ま)」が生まれ、話し手も聴衆もリラックスします。それでも緊張が取れないときは、実際にそこまでのまとめをしましょう。「ここまでXXXとXXXを話しました。みなさんにはここを特にご理解いただいたいです。」とスライドを巻き戻してまとめを行うのです。それにより確実に「飛んでしまった続き」を話せるようになります。

 今回は少し長くなってしまいましたが、いかがでしょうか? CTC教育サービスではビジネスパーソン必須!プレゼンテーションスキル向上コースを実施しています。興味がある方は是非受講ください。それでは次回もよろしくお願いいたします。

 


 

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