IT・技術研修ならCTC教育サービス

サイト内検索 企業情報 サイトマップ

研修コース検索

コラム

技術者のためのほにゃららら

CTC 教育サービス

 [IT研修]注目キーワード   Python  UiPath(RPA)  最新技術動向  Microsoft Azure  Docker  Kubernetes 

第12回 【IT人材白書より】アジャイル型のほうがエンジニアが楽しくて仕事を誇りに思えるというデータ (吉政忠志) 2013年6月

 改めまして、このコラムを担当する吉政創成の吉政でございます。CTC教育サービスのマーケティング支援を行っているご縁から、この「技術者のほにゃららら」というコラムを月刊連載しています。「ほにゃららら」というのは40歳前後以上の方でないとぴんと来ないかもしれません。「XXXXX」や「なんとか」のような意味です。ちょっと大きな会社の役員をしていたこともあり、技術者の面接で経験したことや、XMMやLinux、Ruby、Ruby on Rails、PHPの認定試験を運営支援する中で感じたことなど、技術者の方々に役に立つような内容を中心に書いていきます。第12回は「【IT人材白書より】アジャイル型のほうがエンジニアが楽しくて仕事を誇りに思えるというデータ」について書いてみます。

 IPAが発行した「IT人材白書2013」に興味深いデータがありましたので、ご紹介します。このデータは現場のエンジニアの方は、その通りと思うかもしれませんが、人事部の方や技術系部門管理者、経営層の方からすると、そろそろアジャイル方式をしっかり取り組まなければならないと思うようなデータだと思います。

 ※「IT人材白書2013」は以下をご覧ください。PDFでダウンロードできます。
 http://www.ipa.go.jp/jinzai/jigyou/about.html

 今回の調査は666人のエンジニアにとったアンケートです。666人の内訳として、ウォーターフォール型の開発プロセスに従事しているエンジニアは465名でアジャイル型が201名とアジャイル型のほうがまだまだ少ない状況です。さて、データを紹介します。

Q1:今の仕事に一生懸命取り組んでいる
fig01

  アジャイル型 ウォーターフォール型
よく当てはまる 28.4% 12.5%
どちらかと言えば当てはまる 52.7% 63.9%
どちらかと言えば当てはまらない 16.4% 18.5%
まったく当てはまらない 2.5% 5.2%

Q2:仕事が好きである
fig02

  アジャイル型 ウォーターフォール型
よく当てはまる 23.4% 9.9%
どちらかと言えば当てはまる 51.2% 51.4%
どちらかと言えば当てはまらない 19.4% 29.2%
まったく当てはまらない 6.0% 9.5%

Q3:この仕事をしていることを誇りに思う
fig03

  アジャイル型 ウォーターフォール型
よく当てはまる 23.4% 9.9%
どちらかと言えば当てはまる 51.2% 51.4%
どちらかと言えば当てはまらない 19.4% 29.2%
まったく当てはまらない 6.0% 9.5%

 この3つのグラフを見ていただき、注目していただきたいのは、「よく当てはまる」の部分です。全ての項目においてアジャイル型はウォーターフォール型の2から3倍近い数値を計測していることがわかる。特に大きな差を示しているのは、Q3の「この仕事をしていることを誇りに思う」です。

 これは、エンジニアの勤務年数にも影響が出る重要な指標です。もちろん他の指標も重要だと思いますが、社員自身の存在、必要性など会社に所属して仕事を行ううえで、両者の関係を良好に保てているかどうかをもっともあらわしている指標だと考えます。この指標が高ければ、社員はモチベーション高く、継続的に職務を追行できる環境にあるという事が言えると考えています。

 だからと言って、全てのシステム会社がアジャイル型の開発手法を採用するべきとは思いません。案件によって開発手法は使い分けてもよいと私は思います。しかし、まだ会社としてアジャイル型の開発手法を採用していない会社があれば、従来から主流で行われてきたウォーターフォール型の開発手法を今後も主流として行い続けるのではなく、アジャイル型の開発手法も採用することを検討されてもよいのではないかと思います。

 このデータはその検討を進めるうえで良いきっかけになる指標だと思います。
 是非、IT人材白書2013の原文もご覧ください。

 


 

 [IT研修]注目キーワード   Python  UiPath(RPA)  最新技術動向  Microsoft Azure  Docker  Kubernetes