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第66回 クラウドトランスフォーメーション 〜3部構成のストーリー〜 (野田貴子) 2021年8月

こんにちはー。野田貴子です。今回も英語が苦手な方向けに海外の人気コラムを意訳したものをご紹介します。 VMwareの研修を検討されている方は、2019年にVMware社『VMware Education Partner of the year 2019』『VMware Certified Instructor Award 2019』のダブル受賞となった、実績も受賞歴も豊富なCTC教育サービスにどうぞ!
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私たちは、多くのお客様とクラウドのトランスフォーメーションについて話をしています。クラウドトランスフォーメーションは巨大なテーマですので、より具体的に議論するために次の3つの項目に分類しました。1)クラウドインフラのトランスフォーメーション、2) DevSecOpsのトランスフォーメーション、3) アプリのトランスフォーメーションです。これまでは、この3つのトランスフォーメーションをTanzuの事例で紹介してきましたが、今回のブログでは、この3つのトランスフォーメーションを促進するための重要な基礎に焦点を当てたいと思います。

クラウドインフラのトランスフォーメーション 〜消費モデルの重要性〜

クラウドインフラのトランスフォーメーションとは、消費モデルの根本的な変化のことをいいます。消費モデルとは、ユーザー(開発者、DevOpsチームなど)がどのようにインフラを使用し、結びつけるかを意味します。残念ながら、今日の多くの企業では従来の仮想化データセンターモデルを使用しているため、ユーザーはリソース(VM、Kubernetesクラスターなど)にアクセスするためにチケットを提出しなければなりません。ここでいう根本的な変化とは、APIを利用したセルフサービス型のアクセスに移行することを意味しています。こちらの方法では、ユーザーはチケットを提出したり誰かと話したりする必要はなく、(アプリ、スクリプト、UIなどを通して)APIを呼び出すだけですぐにアクセスすることができます。

vSphere はこのトランスフォーメーションのためのインフラを提供します。 しかし、もちろん、このトランスフォーメーションを成功させるためには、vSphere以外にも必要なものがあります。実際には、コアとなるインフラ製品が3つ必要となります。

  • VMware Cloud FoundationVCF は、成熟し、明確に定義されたインフラのビルディングブロックを標準化するものです。VCFはすべての SDDC のデプロイに一貫性を持たせ、管理を簡単にし、ロバスト性とレジリエンスを向上させます。
  • vRealize AutomationvRAはVCFの上に重ねられ、VCFのSDDCを、Service Brokerカタログを介したセルフサービスのインターフェイスを持つ真の「クラウド」に変えます。管理者は、ユーザー(開発者、DevOpsなど)が自動的に適用されるポリシー(例えば、システムが対処できないほど多くのリソースをユーザーが要求できないようにするなど)に基づいて、リソースにセルフサービスでアクセスできるようにすることができます。
  • Tanzu Kubernetes GridTKGは、Kubernetesクラスターをオンデマンドで提供します。vRAの一部として活用することで、ユーザーはエンタープライズに準拠したセキュアなKubernetesクラスターをその場で作成し、すぐに使い始めることができます。

この3つを組み合わせることで、管理者はユーザーにクラウドのような消費モデルを持つダイナミックな基盤インフラを提供することができます。 これにより、残りの2つのトランスフォーメーションの基盤が整います。

DevSecOpsのトランスフォーメーション 〜すべてのアプリをサポート〜

DevSecOpsは、セキュリティを強化し、自動化によって労力を削減しつつ、より迅速かつ頻繁に本番環境に配置することを目的としています。新しいアプリではDevSecOpsの実践と原則が大きな注目を集めていますが、お客様々からは、既存のアプリでもDevSecOpsのメリットのうちいくらかを実現したいという声も聞かれます。vSphere は、従来のアプリと新しいアプリの両方を含むすべてのアプリにDevSecOpsの機能を提供できる強力なプラットフォームです。

新しいアプリがDevSecOpsの原則を活用できることは知られています。実際、DevSecOpsの技術スタックの多くは、特にコンテナやKubernetesに最適化されています。Tanzu Advancedでは、Kubernetesとモダンアプリの分野で強力なDevSecOpsプラットフォームをアウトオブボックスで提供してきました。これにより、KubernetesベースのアプリがDevSecOpsのパイプラインを作成して使用することが非常に簡単になります。

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しかし、VMにある既存のアプリはどうでしょうか? 既存のVMベースのアプリが、この同じDevSecOpsプラットフォームを利用できたら素晴らしいと思いませんか。実はできるのです。先日、vSphere Virtual Machine Serviceのリリースを発表しました。このVMサービスによって、KubernetesでVMを管理することができるようになります。もちろんランタイムは従来のVMのままですが、このVMはKubernetesのファーストクラス市民として、コンテナ化された最新のアプリと一緒に管理することができます。このアプローチの利点は、DevSecOpsを活用するために既存のアプリをわざわざ大規模にモダン化する必要がないことです。別の考え方をすれば、今は従来のアプリがDevSecOpsのパイプラインに入っているため、必要に応じて迅速なモダン化を行うことができるということです。つまり、DevSecOpsへの移行をシンプルかつ迅速に行うことができるのです。

アプリのトランスフォーメーション 〜抽出パターンの実現〜

アプリのトランスフォーメーションというと、アーキテクチャの話になります。具体的には、アプリのアーキテクチャを従来のモノリシックなスタイルからマイクロサービスやサーバーレスに進化させることです。すべてのアプリを書き換えて最新のアーキテクチャの恩恵を受けることができれば最高ですが、現実には時間もリソースも限られています。つまり、すべてのアプリをすぐにモダン化することはできませんし、実際にはたった1つのアプリでも全てをすぐにモダン化することはできません。

実際、今日のお客様に見られる最も一般的なアプリのモダン化のパターンの一つは、私たちが「Extraction(抽出)パターン」と呼ぶものです。

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抽出パターンでは、アプリチームはモノリスな部分から抽出する機能の論理セットを特定し、それをマイクロサービスあるいはサーバーレスコンポーネントとして書き換えます。書き換えられたアプリは既存の(少し小さくなった)モノリスとモダン化されたのマイクロサービスの両方を備え、明確に定義されたAPIで通信し合います。このプロセスを繰り返し実行することで、アプリを繰り返し書き換えることができます(マイクロサービスを作成し続け、モノリスのサイズを縮小していきます)。

これは実際にはビジネスの優先順位の問題になり、どのくらいの速さでモダン化を行いたいかという問題になります。例えば、アプリの収益につながる重要な部分をいくらかカバーしたら別のアプリのモダン化に進みたいかもしれません。あるいは、アプリ全体が顧客体験にとって重要であれば、引き続き1つのアプリをモダン化し続けたい場合もあるでしょう。重要なのは、抽出パターンのおかげでモダン化を推進する方法がより柔軟になるということです。

このように、vSphereは既存のアプリとモダンなアプリを横並びでより広くサポートしてTanzuを補完することで、抽出パターンのようなモデルを実現しています。

クラウドトランスフォーメーションはチャレンジングです。 多くの不確定要素があります。 VMwareの目標は、みなさんのトランスフォーメーションとモダン化の取り組みを加速するために、上から下まで強力なスタックを提供することです。vSphereは、DevSecOpsやTanzuによるアプリのトランスフォーメーション機能とともに、それを実現するための中核となるのです。

※引用元  https://blogs.vmware.com/vsphere/2021/06/cloud-transformation-a-three-part-story.html

※本コラムはVMware社が公式に発表しているものでなく、翻訳者が独自に意訳しているものです。

 


 

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