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「Webガバナンス」のススメ

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第2回 Webサイトをお持ちの企業様、こんな運用をしていませんか?(ポイントは、ガバナンス) (穂苅 智哉) 2025年11月

こんにちは、穂苅智哉と申します。
このコラムでは、「Webガバナンス」をテーマに様々な切り口で、突っ込んだ内容までお届けしてみたいと思います。
今回は、Webサイトをお持ちの企業がやってしまうサイト運用のポイントについて取り上げていきます。

自社のWebサイト、こんな運用していませんか?

自社のWebサイトを運用管理している皆様は、日々やることも多様でトライアンドエラーを繰り返しながら業務を遂行しているはずです。そうなると、業務としてやることとやらないことを区別しないと業務過多になってしまい成果が上がりづらくもなるでしょう。

よくある運用が以下の点です。もし当てはまる点がありましたらぜひ改善策を検討してみてください。

その1:部門ごとにバラバラの管理体制

Webサイトは企業内に複数存在することが一般的です。Webサイトの種類の違い、担当部門の違い、担当企業の違いなどが出てきます。

まずWebサイトの種類というのは、コーポレートサイトやサービスサイト、メディアサイトなどのサイトの目的がそれぞれ異なるものをいいます。ここにランディングページやキャンペーンサイトなども入ってくると数十や場合によっては百を超えるようなかなりの数になってきます。

担当部門の違いというのは、例えばコーポレートサイトは広報部門や事業推進、マーケティング系部門などで管理されていることが多いでしょう。一方でサービスサイトは各サービスの部署で、メディアサイトはメディアの事業部で、採用サイトは人事部で、というようにバラバラの管理になってしまうことが一般的です。

しかしこれでは、会社としての統一感やセキュリティ対応、インシデント時の対応もバラバラで会社として明確なルールが弱いとWebサイト運用としては問題です。

ちなみに、担当企業の違いと記載したのはホールディングス等の場合にグループ企業のWebサイトをまとめて管理するケースがあるためです。

その2:セキュリティ対策が後回し

先程も少し触れましたが、Webサイトは会社の看板で全世界に公開しているものです。最近はAIの技術進化によって攻撃者側もより多くの手法で私たちのWebサイトや情報資産を狙っています。そんな中でも、社内に詳しい人がいないためにセキュリティ対策が十分に取れていない状態になっている企業はまだ多いです。

更に、多くのWebサイトをお持ちでそれこそバラバラの管理体制の場合には、セキュリティ対策が十分に取れているのかを確認することも難しいため要注意です。

その3:責任の所在が不明確

誰がWebサイトの責任を持っているのかは意外と明確になっていないものです。例えば、「サービスサイトだから、事業部で管理運営してるだろう」というような雰囲気でも実は事業部は管理運営をしておらず責任部門が宙に浮いているという状態です。

ちなみに今回のポイントに共通して当てはまることですが、まずは関係する(であろう)自社やグループ内のWebサイトをスプレッドシートなどに書き出して、担当部門とどういう運用をしているのかを明示化することが求められます。

その4:コスト管理ができていない

Webサイトには様々な目的がありますが、目的のないサイトはありません。目的を達するためには必要なコストは発生するわけですが、コスト管理ができていないことが理由で余分なコストを支払っているケースは多く存在します。

例えば、まとめて依頼したほうが安いのに、サイト毎にそれぞれで依頼をしているがためにコストが増えてしまっている、などです。

Webサイト運用で目指したい形とは

ここまで、Webサイト運用のよくある運用と問題点を見てきましたが、皆さんの中でも心当たりがありそうな点はありましたでしょうか。

会社として、自社の看板で運用しているサイトの目指すべき姿としては、当然会社にとってプラスになる資産であることです。
そのためには、魅力的で有益なコンテンツ発信などもとても重要ですが同じくらいWebサイト運用という意味でも重要な形があります。

それは、できるところから「ガイドライン」を作っていくことです。

いきなり、「Webガバナンスガイドライン」のようなものをイメージすると大変ですが、まずは自社のWeb資産の棚卸しを行い、会社としてのWeb運用ルールとして整備していくことが重要です。
これを行うことで、今回取り上げたWeb運用での4つの問題点やその他にも法令遵守の観点でも役に立ちます。例えば生成AIを使ったWebコンテンツの公開ルールのようなものです。

まずははじめの1歩として、①Web運用を全社的に見直すチーム発足、②全社のWebに関する情報の棚卸し、から始めてみることをおすすめします。

その中でも、セキュリティに関しては、なかなか専門知識を持っている人が少ない分野でもあります。このコラムを掲載しているCTC教育サービスでは、Webセキュリティに関するコースを提供しています。Webガバナンスの一環で、Webセキュリティに関する基礎知識を習得し、社内のガバナンスルールとして形にしていくことは非常に大事なことだと考えています。

ご興味ある方は、こちらのリンクを御覧ください。

 

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