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第15回 Hyper-V 2012年7月

 今回のInst. Tech Viewは、Hyper-Vについての話題です。

 Windows Server 2012 や Windows 8 に搭載されるといわれているHyper-Vの仮想化機能ですが、現行の Windows Server 2008 R2 にもHyper-V バージョン2.0が搭載されています。
 今回はHyper-V 2.0の「高可用性」と「Live Migration」について、確認しておきたいと思います。

「高可用性」と「Live Migration」はいずれも前提として、仮想マシンをフェールオーバークラスタのリソースとして登録し、また仮想マシンの構成ファイルを「クラスタ共有ボリューム」と呼ばれる場所に配置しておく必要があります。

 高可用性の構成がされていると、仮想マシンを実行する物理サーバー(クラスタのノード)が急に停止した場合、仮想マシンは一度ダウンすることになりますが、別の物理サーバー(クラスタのノード)上で再起動します。
 Live Migrationは仮想マシンを起動したまま、別の物理サーバーに移動する機能です。基本的には、クラスタ管理ツール等から手動で実行します。動作の仕組みとしては、仮想マシンのメモリ情報を2台の物理サーバーで同期後、フェールオーバーさせます。メモリ同期は仮想マシンのメモリ量等に比例して時間がかかりますが、フェールオーバーは瞬時に終わり、ユーザーへの影響は軽微です。

 Live Migration は、仮想マシンを実行している物理サーバーを計画停止する際などに使う機能です。例えば「物理サーバー1にセキュリティ修正プログラムを適用したい(再起動が必要となる)ため、仮想マシンを物理サーバー2に移動しよう」といった使い方です。
 物理サーバーが障害等で「緊急停止」した場合は、前述した高可用性の動作となります。高可用性とLive Migrationの基本的な説明は以上です。

 Hyper-Vもバージョン2.0となってから年月がたっていますので、ナレッジなどもそれなりに蓄積されてきているかと思います。ここで1つ関連する事例をご紹介いたします。

■■■ 事例 ■■■
「Live Migration後、仮想マシンのネットワーク設定が以前の設定に戻る」
 仮想マシンをクラスタリソースに登録後、Hyper-V マネージャーからVLAN の設定を変更しています。その後Live Migrationを実施したところ、変更前の設定に戻ってしまいました。Live Migrationには成功したのですが、VLAN の設定が以前の状態に戻ったため、仮想マシンに接続するためのネットワークが利用出来なくなってしまいました。

■■■ 原因と対処 ■■■
 Hyper-V とフェールオーバークラスタはコンポーネントが異なるため、Hyper-V の構成が動的にクラスタ側に反映されないことがあります。Hyper-VマネージャーからVLANを設定した後、クラスタ管理ツールで「仮想マシン構成を最新状態に更新」を行うことで、回避できる可能性があります。

■■■ 参考URL ■■■
 Windows Server 2008 でフェールオーバークラスタのクイックマイグレーション構成後 仮想マシンの構成を変更して仮想マシンリソースを移動するとフェールオーバーに失敗する場合がある
 http://support.microsoft.com/kb/961782/
 ※Hyper-V 1.0 の技術情報となりますが、「回避策」セクションが参考になるかと思います。

 最後に告知となりますが、CTCテクノロジーでは今回ご紹介したHyper-V 2.0の高可用性・Live Migration構成をハンズオンで構築して頂き、前述のような事例を紹介するなど、実践的な内容を多く盛り込んだトレーニングコース「実践 Windows Server 2012 Hyper-V」を開催しております。PowerShellを使用した仮想マシン管理や、System Center Data Protection Managerを使用した仮想マシンのバックアップのハンズオン演習等も行っております。Hyper-Vスキルを向上させたい方のご受講を、心よりお待ちしております。

 >> P672:模擬設計、構築によりHyper-Vの実践力を習得「実践 Windows Server 2012 Hyper-V」

※※注意事項※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
 文中の事例に対する原因と処置については、あくまでも一例であり、
 お客様環境によっては適合しない場合がございますので、
 予めご了承ください。
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