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第25回 PyConJP2022へ行ってきた (辻真吾) 2022年11月

はじめに

2022年の10月、3年ぶりに開催されたPyConJP2022に参加しました。今回はこの参加を振り返りつつ、現地開催されるイベントの魅力について考えてみたいと思います。

PyConJPとは

ご存じ無い方もいると思うので、まずは簡単な説明から。PyConJPは世界各国で開催されているPythonに関する技術カンファレンスの日本版です。毎年10月中頃に開催されています。この2年間はオンライン、ハブリッド開催となってしまいましたが、2022年は3年ぶりの現地開催となりました。例年、金土の2日間に基調講演、企業ブースの出展、同時並行に進む30分のトークセッションなどがあります。メインとなるのはやはりこのトークセッションです。今年は5トラックありました。Web開発やデータ解析、Pythonの言語仕様に関するものなど、その内容は多岐にわたります。また英語と日本語のセッションがあり海外からの演者も多くいます。トークセッションの採択率は3割程度という話もあり、厳選された演者による楽しくて役に立つ話が聞けます。

充実のトークセッション

PyConJPに限らず、同時並行でトークセッションが開催されるイベントや学会の場合、どれを聞こうか迷うものです。ただPyConJPの場合は、あとで録画が公開されるので、同時に興味ある話題が複数ある場合は、どちらかを後で確認するという選択もできます。この点はトークセッションのプレッシャーから解放されるので良いですよね。ただ、ホントに後から見るか?と言われると、実際は余程のことが無い限り見ない・・・。予定を調整して現地に行くということは、トークセッションを聞く時間を作っていることに等しいような気がします。今回は、ついつい別の仕事をしてしまわないように、会場へPCすら持って行きませんでした。最低限の連絡はスマホで十分なので、トークセッションの参加に集中できて良かったです。

これは面白そう!と参加したトークセッションが期待とすこし違うことはよくあります。むしろ自分のいまの状態にピッタリはまるトークに出会える方が稀です。「トークの導入部分で既に知っている内容が続く」、「ほとんど使ったことがないライブラリの機能がうまく想像できない」といった状況はよく起こります。しかし、知らない内容をまったく含まないトークはほとんどありません。必ずと言って良いほど、新しい発見があります。こうした状況では、「人類の知識は本当に細分化したなー」と感心します。Pythonとその周辺に限っても、すべてを深く知っている人はなかなかいないと思います。トークセッションで新たな知見が広がる体験はやはりいつでも楽しいものです。

ITエンジニアとデフレ脱却

2日目のお昼休みに開催されたスポンサー企画で司会進行を担当し、少しだけ今回のPyConJP2022の運営に協力しました。スポンサーの中からFindyHENNGEに所属する2名の方々にご登壇いただき、座談会をする企画です。「エンジニアはフルスタックを目指すべきか?」「大学や高専での学びはどう生きるか?」といったテーマを扱いました。全体の時間枠は45分だったのですが、すこし早い展開で時間が余ってしまい、最後の話題に選んだのがITエンジニアとデフレ脱却です。高度な情報化が加速する現代では、専門性の高いITエンジニアが社会を支えています。彼らが一斉に給料アップを訴えれば、日本のデフレ脱却の起爆剤になるのではないかというのが私の考えです。会場と登壇者からは苦笑いで迎えられてしまいましたが、この話題についてはこれからも真剣に考えて行きたいです。

現地開催の良さ

会場で久しぶりに会う人に遭遇し、立ち話に花が咲くという経験を何度もしました。これまであたりまえだったことが、これほど楽しいことだったのかと改めて実感しました。新しい人を紹介してもらい、その人と気軽に話をするという体験にも相当な新鮮さがありました。あたりまえ過ぎてコラムに書くほどのことでもないかと思っていたのですが、現地開催の良さを実感してどうしても記しておきたいと思った次第です。

運営スタッフの努力もあり、土曜日の夜には公式な懇親会も開催されました。参加者にはCOVID-19の簡易抗原検査キットが配られ、陰性の場合だけ参加できます。幸い陰性で楽しい時間を過ごすことができました。ただひとつ心残りだったことは、懇親会で知らない人と話ができなかったことです。個人的にこうした場で、ぽつんと1人になっている人に話しかけるのが好きなのですが、今回は久しぶりに会う人が多すぎてその暇がありませんでした。現地開催が日常の風景にはやく戻ることを願うばかりです。

現地開催の良さ

PyConJP2022の運営には多くのボランティアスタッフが関わっています。彼らのおかげで忘れかけていた人との交流の楽しさを思い出すことができました。本当に心から感謝しています。来年以降もPyConJPは続くので、ご興味ある方はぜひ現地に足を運んでみてください。きっとステキな出会いがあるはずです。

 


 

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