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第10回　量子コンピューティングの基本を知ることで、今後のビジネスと技術を先取りできる（量子コンピューティングプログラミング学習） (穂苅智哉) 2024年4月

皆さん、こんにちは。
穂苅智哉と申します。

今回は、量子コンピューティングがテーマです。量子コンピューティングは聞いたことがある方も多いと思いますが、どういうもので何に活用できるのか、今後の活用についてどれくらいご存知でしょうか。

量子コンピューティングとは？革新的な将来の技術

AWSによる解説を引用してみます。

量子コンピューティングとは
量子コンピューティングは、コンピュータサイエンス、物理学、数学の側面から構成される学際的な分野であり、量子力学を利用して、複雑な問題を従来のコンピュータよりも高速に解決します。量子コンピューティングの分野には、ハードウェアの研究とアプリケーションの開発が含まれます。量子コンピュータは、重ね合わせや量子干渉などの量子力学的効果を利用することで、特定の種類の問題を従来のコンピュータよりも高速に解決できます。量子コンピュータがこのような高速化を実現できるアプリケーションには、機械学習 (ML)、最適化、物理システムのシミュレーションなどがあります。最終的なユースケースとしては、金融の分野におけるポートフォリオの最適化や化学システムのシミュレーションが考えられ、市場に存在する最も強力なスーパーコンピュータでさえ現在解決できない問題を解決する可能性を秘めています。

つまり、量子コンピューティングは量子コンピュータを使って行う計算技術のことです。
私たちが使っている従来のコンピュータは0と1の2ビットでデータを表現し、論理演算を行う仕組みです。これは主に半導体技術の進化によって性能向上や軽量化、小型化が進んできました。しかし、今の延長線上の技術向上には限界が来ます。
そこで、量子コンピュータという、従来型のコンピュータとは別の仕組みで計算ができる技術の研究が進んでいます。これは、量子力学に基づく原理を情報処理技術に適用することで、複雑な計算を効果的に行っていくというもので、その名の通り「量子」を活用します。量子ビットが、0と1の中間状態を含む無数の状態を同時に持つことができるため、従来のコンピュータが1回に1つの情報処理だったところを、1回に複数の情報処理ができるようになるため、計算速度の劇的な向上が見込まれています。「重ね合わせ」と呼ばれる特徴です。

量子コンピューティングが実用化されてくると、私たちの生活にも多くの影響が出ます。特に人工知能（AI）分野や機械学習の分野はここ数年のトレンドで急激な進歩がされていることもあり活用が期待されています。例えば常に複雑な計算を行う必要がある、高度な自動運転や製薬創薬等化学実験のシミュレーションがあります。

量子コンピューティングの開発に大きな投資をしている企業としては、Google、Microsoft、IBMなどが有名です。昨年のニュースですが、Googleによって従来のコンピュータで47年かかる計算を量子コンピュータで一瞬で実現したという発表がされています。
参考： Google Quantum Computer Is '47 Years' Faster Than #1 Supercomputer

今からどんどん研究成果が出てくる技術ですが、私たちもこの大きな流れをキャッチアップしておく必要があります。