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第30回 独自のAIエージェントを開発することでビジネス変革を!ポイントは、Microsoft Copilot Studio (穂苅 智哉) 2025年12月

生成AIが私たちの仕事の中に深く入ってきてから少し時間が経ってきました。多くの方が、セキュリティや情報漏洩に配慮した形で、業務で活用を始めています。

しかし、「顧客からの同じ質問に毎日何度も答えている」「データ検索に時間がかかりすぎる」「社内の問い合わせ対応で本来の業務に集中できない」、などの声は多くの職場で聞かれることです。現代では私たちが扱う情報量は増え続け、単純な繰り返し作業や情報検索にかかる時間は、ビジネスの大きなボトルネックです。

加えて、ChatGPTをはじめとする生成AIで、業務効率化への期待は高まる一方です。しかし、汎用的なAIツールでは自社固有の業務プロセスや社内データに対応しきれず、「試してみたものの、実務では使いにくい」という壁に直面するケースも少なくありません。

そこで注目されているのが「カスタムエージェント」です。
自社の業務に特化したAIアシスタントを構築することで、社内問い合わせ対応の自動化、顧客サポートの品質向上、データ検索の効率化など、具体的なビジネス上の課題を解決できるようになります。プログラミングの専門知識がなくても、ローコード・ノーコードで構築できるツールの進化により、この取り組みは誰にでも手が届くものとなっているのです。その1つの強力なツールが、Microsoft Copilot Studioです。

Microsoft Copilot Studioとは?

Microsoft Copilot Studio(※1)は、企業が独自のAIエージェント(対話型アシスタント) を作成・管理できるプラットフォームです。Microsoftが提供するPower Platformファミリーの一員として、Microsoft 365やAzureとシームレスに統合されています。

このツールの最大の特徴は、ローコードで、視覚的な操作で、AIエージェントを構築できる点にあります。ドラッグ&ドロップのインターフェースを使って会話フローを設計し、自社のビジネスシナリオに合わせたカスタマイズが可能です。ITの専門家でなくても、業務を深く理解している現場担当者が主体となってAIソリューションを構築できる、まさに「非エンジニア開発者」のためのツールと言えます。

さらに、Microsoft Copilot Studioには生成AI機能も統合されており、従来の定型的な会話フローだけでなく、より自然で柔軟な対話体験を提供できるようになっています。この生成AIの力と、企業固有のデータやプロセスを組み合わせることで、真に実務で使える知的アシスタントを実現できるのです。

(※1)https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-copilot-studio/fundamentals-what-is-copilot-studio

Microsoft Copilot Studioを利用すると何ができるようになるのか?

具体的に、Copilot Studioを活用することで、どのような業務改善が可能になるのでしょうか。

社内ヘルプデスクの自動化が代表的な例です。
「経費申請の方法は?」「休暇申請の承認フローは?」といった社内からの繰り返し質問に、エージェントが24時間365日即座に回答します。Microsoft Dataverse(※2)と連携すれば、社内データベースから必要な情報を取得し、個別状況に応じた回答も可能になります。

また、顧客サポートの品質向上も実現できます。
製品に関するよくある質問への対応を自動化しつつ、複雑な問い合わせは人間のオペレーターにスムーズにエスカレーションする仕組みです。Teams、Webサイト、モバイルアプリなど、複数のチャネルに同じエージェントを展開できるため、顧客接点の一貫性も保てます。

さらに、業務プロセスの効率化にも活用できます。
例えば、在庫確認、注文状況の照会、会議室予約といった定型業務を会話形式で処理できるエージェントを作成すれば、従業員は複数のシステムを操作することなく、一つの対話インターフェースで業務を完結できます。

Power Automate(※3)との連携により、エージェントが外部システムと連携して実際のアクションを実行することも可能です。例えば「承認待ちのドキュメントを確認して」と話しかけるだけで、関連情報を収集し、承認プロセスを進めることもできるのです。

これらがブラウザ上やローコードで実現できるというのがすごい時代ですよね。

(※2)https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-apps/maker/data-platform/data-platform-intro
(※3)https://www.microsoft.com/ja-jp/power-platform/products/power-automate

今こそ独自のAIエージェントを作る Microsoft Copilot Studioは体系的にキャッチアップするのが効率的

ビジネスの現場では、情報過多と繰り返し業務が生産性を阻害していると言われています。
Microsoft Copilot Studioは、この課題に対する現実的な解決策として、ローコードでカスタムAIエージェントを構築できる環境を提供しています。

このツール、何よりも重要なのは、業務を最もよく知る人が自らソリューションを作れる点です。IT部門への依頼待ちや外部ベンダーへの高額な発注を経ることなく、現場主導でAI活用を進められることが、デジタル変革を加速させる鍵となります。

AIの力を借りて業務課題を解決する第一歩として、Copilot Studioの活用スキルを身につけてみませんか。
皆さんのアイデアが、チームの生産性向上、顧客満足度の向上、そして組織全体のデジタル変革を牽引する原動力となるはずです。
情報を記載しておきますのでご興味がある方はご覧の上参加してみてください。

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PL-7008 Microsoft Copilot Studio でエージェントを作成する AIでビジネス上の問題を解決するため、カスタムエージェント作成を学ぶ
https://www.school.ctc-g.co.jp/course/P914.html

 

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