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第4回 クラウドを採用するメリット (続き) (小澤昌樹) 2020年3月

1. はじめに

みなさん、こんにちは。株式会社シオラボの小澤です。「今からはじめる Microsoft Azure」の4回目です。前々回のコラムで、クラウドコンピューティングを採用するメリットとして、7つの項目を挙げました。前回は、そのうちの3項目について説明しました。次のようなものでしたね。
(1) コストパフォーマンスに優れている
(2) スケーラブルである
(3) 弾力性に優れている
さて、今回は、クラウドコンピューティングを採用するメリットの残り4項目について説明していきましょう。次のようなものです。
(4) 最新の状態が維持される
(5) 信頼性に優れている
(6) グローバルである
(7) セキュリティで保護される

2. 最新の状態が維持される

オンプレミスでサーバーを準備したとき、ハードウェアのセットアップやOSのインストールも当然のとこながら自分で行わねばなりません。さらに、ずっとついて回るソフトウェアの修正プログラムのアップデートやセキュリティパッチなど、メンテンナンスから開放されることはありません。しかし、クラウドを使用すれば、ソフトウェアの修正プログラムの維持、ハードウェアのセットアップ、アップグレードなどは、クラウドプロバイダーによって実施されます。例えば、ディスク障害が起こったとしても、ハードウェアの交換を自分でおこなう必要はなく、復旧もクラウドベンダーがおこないます。つまり、メンテナンスに掛かる負担をなくすことができ、事業を実行するためにリソースを集中されることができるのです。

3. 信頼性に優れている

クラウドベンダーは、クラウドに保持しているデータが常に安全であることを保証するために、データのバックアップ、ディザスタリカバリ(災害復旧)、データレプリケーションといったサービスを提供しています。さらに、システム設計の手法のひとつである「フォールトトレランス」と呼ばれる、システムの一部に問題が生じても全体が機能停止することなく動作し続けるような冗長性も確保しています。

4. グローバルである

クラウドプロバイダーは、世界中のあらゆる場所(リージョン)にデータセンターを配置することでも、冗長性を確保しています。これによって、顧客に、ネットワーク上、最も近い場所からデータを提供することができるので、レスポンスを最適化することができます。また、サービスを複数のリージョンにレプリケートしたり、顧客に対してデータ所在地と準拠法を確実に満たすように、特定のリージョンを選択したりすることもできます。

5. セキュリティで保護される

オンプレミスでデータセンターを運用する場合、セキュリティに対して配慮しなければならない箇所は膨大です。データセンターの建物に入ることができたり、サーバーが設定されている部屋に入ることができたり、サーバーラックを操作することができたり、といった人に対しての物理的な懸念のほか、ネットワークを経由してシステムにログインできたり、データを操作することができるといったデジタル的な懸念にも対処する必要があります。

その点、クラウドプロバイダーは、セキュリティに対するポリシー、テクノロジ、コントロールを提供しています。どの組織よりも優れたセキュリティを提供できる専門的な技術的スキルを持っていることが多いので、結果として、セキュリティが強化され、潜在的な脅威からデータは保護されます。ちなみに、Azureでは、セキュリティ関連のR&Dへ10億米ドルを超える投資をおこない、3,500名のサイバーセキュリティエキスパートがいます。さらに、物理的なセキュリティに対しては、壁、カメラ、門、警備員などに大金を投入しています。リソースにアクセスするための厳格な手順も用意されています。セキュリティ上の脅威に対抗するには、クラウドプロバイダーに任せた方が安全なのは言うまでもありません。

fig01

(https://azure.microsoft.com/ja-jp/overview/trusted-cloud/)

クラウドコンピューティングのメリットについて説明してきましたが、いかがでしたか。クラウドコンピューティングは、コストパフォーマンスに優れ、スケーラブルで、弾力性に富み、信頼性に優れ、常に最新の状態が維持され、セキュリティで保護されています。これは、メンテンナンスに掛かる時間から開放され、その分の時間を、本来すべき事業に集中させることができることを意味しています。

次回もよろしくお願いいたします。

 


 

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