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第94回 エレベーターガール (藤江一博) 2020年1月

霜月の頃、泥付きで葉付き人参を買いました。
人参の葉っぱには季節外れの芋虫がオマケで付いてきました。
芋虫を眺めてみただけでは、蛾(ガ)或いは、蝶(チョウ)の幼虫なのかは見当が付きません。
もしかしたら、昆虫大好きの香川照之ならば、分かるかもしれません。
そんな他愛のない夢想をしながら、芋虫を放っておくことも出来ません。
昆虫用の安い水槽を買って、そこに居てもらうことにしました。

 
 
 

『エレベーターガール』:

「エレベーターガール」"Elevator Girl" は、「ベビーメタル」"BABYMETAL" のシングル曲です。

2nd アルバム「メタル・レジスタンス」 "METAL RESISTANCE" からの先行シングル「カラテ」"KARATE" (過去コラム『第56回 ベビーメタル』をご参照ください)以降に発表されました。

2nd アルバム以降の配信シングル、つまり 3rd アルバム予告編となる第一弾として「ディストーション」"Distortion"(過去コラム『第78回 歪んだ身体 歪んだ言葉』を併せてご参照ください)が配信されました。

続く第二弾は、「ユイメタル(水野由結)」"YUIMETAL" の脱退が発表され二人体制になってしまった直後に「スターライト」"Starlight" を配信。

これに続く第三弾が「エレベーターガール」"Elevator Girl" です。ヘビロテです。

第三弾「エレベーターガール」"Elevator Girl" 以降は、第四弾「パパヤ」"PA PA YA!!"、第五弾「シャンティ・シャンティ・シャンティ」"Shanti Shanti Shanti" (過去コラム『第49回 シャンティシャンティ』もどうぞ)と矢継ぎ早に続いて配信シングルがリリースされました。

シングル配信後の二〇一九年一〇月にリリースされた 3rd アルバム「メタル・ギャラクシー」"METAL GALAXY" にはこれら楽曲が収録されています。

 
 
 

「ディストーション」"Distortion" を経て「エレベーターガール」"Elevator Girl" が長い期間、ヘビロテしておりました。
そのヘビロテになる大きな理由は、楽曲の魅力に大きくプラスされて相乗効果を生み出すライブ・パフォーマンスでのダンスにあります。

シングル配信に合わせてリリースされるプロモーションビデオでは、「スゥメタル(中元すず香)」"SU-METAL" と「モアメタル(菊地最愛)」"MOAMETAL" とサポートメンバーが奏でるダンス・パフォーマンスに魅せられます。
サポートメンバーは交代制らしいですが、上記プロモーションビデオでは「元モーニング娘。」の「鞘師里保」が参加してキレの良いダンスを披露していました。

三人が汗だくで懸命に踊り続け叫び続けるその姿に楽曲とダンスのシナジーは楽曲の魅力を計り知れず増幅させます。
激しい踊りで苦しくても折に付け笑顔を垣間見せてくれる表情の豊かさと全力で歌い上げる SU-METAL の歌声に魅入られて魂を奪われずには居られません。

シングルカットは未だされていませんが、アルバム冒頭の「フーチャーメタル」"FUTURE METAL" というプロローグに続く二曲目に B'z(ビーズ)のギタリスト「松本孝弘」"Tak Matsumoto" が参加した楽曲「ダ・ダ・ダンス」"DA DA DANCE" とアルバムの収録曲ラストに 「アルカディア」"Arkadia" というイントロのギターリフがカッコいい、これぞ王道メタルという曲がありまして、この二曲が現在時点の通勤ヘビロテとなっております。

通勤ヘビロテに昇格する程に「アルカディア」"Arkadia" のイントロがすごくカッコイイ事に気付かせてくれたのは、凄腕女性ギタリスト "Rie a.k.a Suzaku"(リエ エー・ケー・エー スザク)が「アルカディア」"Arkadia" を耳コピしてイントロ弾いている動画を見たのがきっかけの巻でして、言うなれば彼女の受け売りですが其れ故に品質は折り紙つきです。
機会があれば御一聴をお勧めさせていただきます。

 
 
 

『銀河ふたりきり』:

「ユイメタル(水野由結)」"YUIMETAL" が休養してそのまま脱退が発表されました。

彼女は体調を崩して休養していたのですが、彼女なりの夢が湧いて違う航路を見出したらしく脱退となりました。

「ベビーメタル」"BABYMETAL" としてずっと三人でやってきたチームが突然二人体制を強いられます。

三人でのフォーメーションが最強であり盤石だと思えたのですが、容赦なく変化を突き付けられます。
戻ってきてくれると信じていた残される側は、長年連れ添ってきた仲間が欠けてしまうのはきっと寂しいでしょう。
二人は涙を振り切り断腸の思いで彼女の新たな航海を祝して送り出したのだと思います。

残された「スゥメタル(中元すず香)」"SU-METAL" と「モアメタル(菊地最愛)」"MOAMETAL" の二人を盛り上げるためにライブでは、サポートが入っています。
ライブによってサポートメンバーは一人ではなく、二人やそれ以上の複数名が参加することもあるみたいです。
また参加するメンバーも交代される様子です。
サポートメンバーの中ではプロモーションビデオにも登場していた「元モーニング娘。」の「鞘師里保」が全力で支援している様子を垣間見ることが出来ます。

昨年発売された最新アルバム「メタル・ギャラクシー」"METAL GALAXY" の初回限定盤には、特典のライブDVDが付属しています。
特典 DVD には名古屋でのライブの模様が収録されているのですが、「スゥメタル(中元すず香)」"SU-METAL" と「モアメタル(菊地最愛)」"MOAMETAL"の二人と「鞘師里保」をサポートに加えた三人でフォーメーションが組まれています。

「ベビーメタル」"BABYMETAL" には、四人ではなくやはり三人がしっくりきます。

開拓者の試練としてこれから銀河の先には何が待ち受けているのかは分かりませんが、周囲の支援を受けながら二人で未開の荒海を物ともせず乗り切って欲しいと願っています。

銀河ふたりきり。
青空ひとりきり。

 
 
 

『蝶の飛ぶ水槽』:

有機の葉付き人参を購入したお陰で芋虫の面倒を見る羽目になりました。

芋虫の当座の居場所ですが、最初タッパーウェアにこの芋虫が好むと思われる人参の葉っぱを入れて寝床にしました。
芋虫によって食する葉(食草)は決まっているそうです。
どうやら芋虫は美食家らしいです。

やってきた芋虫は黒地に緑の縞模様で赤い斑点が目の様に沢山付いています。
毒々しい文様で気味が悪くて、これなら鳥達も食欲が出ないのだろうと想像されます。
芋虫の自衛手段、つまり威嚇としての外観である模様は固定であるのかと思っていたら数日で色の配分が変わってきました。
黒地だと思っていたのが緑の配分が増えて黒が減っています。小さくなった黒の真ん中に赤い点がより強調されている色彩です。
激昂している人の目玉の様になりました。
しかも、体長全体が少し大きくなった気がします。
芋虫時代も変化を遂げると初めて知りました。

そうこうしているうちに早いもので「イモくん(芋虫)」がいらして一週間ほど経つと、今度は緑色の「蛹(さなぎ)」に「変態」してしまいました。

「おいおい、こんな極寒の冬場に蝶になるのかよ。」と突っ込みを入れたくなりましたが、取り敢えず蛹のまま越冬するパターンという確率が低い希望的観測ですが、出来れば蛹のまま春まで待ってくれるといいなと考えました。

いつ蛹に変態して糸を出したのか気が付きませんでしたが、蛹から仕付け糸のように人参の葉っぱの茎に巻き付けて自分で固定しています。

ですが、材料力学の観点から人参の細い茎の強度が心配でしたので紙粘土に割りばしを立てて人参の茎を割りばしにテープで固定して補強しました。

割りばし補強策と連動してイモくんのお部屋をグレードアップしようと図りまして、昆虫観察用の安い水槽を買ってきました。
蛹にはそこにじっとして頂くことにしました。

 
 
 

『完全変態』:

完全に運動能力を欠いた状態である蛹に変態してから更に一週間ほど経ちました。

蛹が鎮座している筈の水槽をたまには覗いて経過を観察していますと、最初は綺麗な黄緑色だった蛹が黒ずんで色が変わってきました。
もしかすると、蛹の中でドロドロになったまま駄目になってしまったかもしれません。
もう春を迎えられないかもしない、可哀そうに。
そんな思いがふと過りました。

更に一週間ほど経過した霜月も終わりに近づいた頃、気が付いたら成虫になっていました。

羽化する様は見逃してしまいましたが心配していたイモくんは、無事に最後の変態を遂げたのです。
最終段階である完全変態し羽化したその雄姿は、立派な「アゲハ蝶(揚羽蝶)」でした。
全体に黒地に黄色の文様、後翅(こうし、後の羽根)に青の装飾、後翅の末端に赤のワンポイント。羽根の文様からですが「キアゲハ(黄揚羽)」だと思います。
羽化して美しく完全体となった「彼(もしくは彼女、性別不明です)」は、もう気味が悪いずんぐりむっくり体躯の「イモくん」ではありません。
相応しい名前が必要となりましたので「イモくん」改め「チョウスケ(蝶介)さん」に改名させていただきました。

 
 
 

『香川照之の昆虫すごいぜ!』:

羽化して水槽では手狭になってしまったために、近所のホームセンターに行って新しい住処としての円柱形のランドリーバッグを購入しました。
中央には止まり木として紙粘土を土台とした割りばしを刺して、上部にティッシュにポカリスェットを浸したものをご用意させていただきました。

蝶の食事をポカリスェットにしたのは、多摩動物公園に電話して教えて貰ったからです。
その理由は、ご専門の方がいらっしゃると思ったからです。
多摩動物公園昆虫生態園の大温室(昆虫ユートピア)があって、そこはまさに蝶のアルカディアでした。色々な蝶がいっぱいいました。

ですが人見知りのチョウスケさんは、食事をしてくれません。
餌を変えてみることにしまして、シンプルな砂糖水にしてみました。
羽化してから何も食べていなかったので相当、お腹が空いたのだと思います。
くるくる巻いていた口を伸ばして、砂糖水を食されました。
砂糖水はお気に召したようです。
やはり、チョウスケさんはグルメでした。

朝、起きるとランドリーバッグを開いてあげます。
朝日が照らされると黄色のカーテンに掴まって日中は日向ぼっこして過ごしています。
寒い日は、羽根を閉じています。
暖かくなると羽根を広げます。
気が向くと部屋を飛んでいます。
夕方になると割りばしに止まってお食事です。
くるくる口を伸ばして砂糖水を食します。
ランドリーバックを閉めて、保温のために上からタオルを掛けます。
最初から繰り返します。
これがチョウスケさんの毎日です。

そうして春まで待てなかったチョウスケさんは師走を元気に過ごしました。

年が明けまして目出度く新年を迎えることもできました。
新年を迎えてからチョウスケさんが、カーテンにつかまっていられず下に落ちるようになりました。
日課が果たせずになってきたのです。
お別れが近いのかなと思っていましたら、ある日の夜には床に落ちたままで羽根をばたつかせていました。
また空に向かって飛び立とうとして羽根を動かし続けて頑張るのです。
最後に力を振り絞って、こちらがたじろぐくらい踠く(もがく)のです。
バタバタ羽ばたくので落ち着かせようと手のひらに載せてみると、少し安心したかの様に大人しくなりました。
近くでよく見ると最初は綺麗だった羽根は鱗粉もすっかり落ちてしまい先端が少し欠けていました。
タオル地で柔らかい黄色いハンカチに包んで落ち着かせることにしました。
深夜の二時頃、おやすみなさいとお別れしました。
一晩経った翌朝にそっとハンカチを開いてみると、どうやら昨夜息を引き取ったみたいです。
最後を看取ることは出来ませんでした。
春を迎えることが出来なかったチョウスケさんに、せめてお似合いの黄色いハンカチを手向けにしました。

舞い込んでから二ヶ月あまり、羽化してから蝶の姿で一ヶ月と一週間あまりで永眠されました。
蝶の寿命は知りませんが結構長生きしたのかもしれません。

果たしてチョウスケさんの一生は、幸せだったのでしょうか。

 
 
 

『だからいつも命がけ』:

上へ参ります
下へ参ります
閉まるドアにお気をつけください
次は地獄に止まります

人生はいつも浮き沈みがあります。
だからいつも命がけ。

真摯な姿勢で挑みたいです。
不退転の覚悟で挑みます。

上へ参ります
下へ参ります
上へ参ります
下へ参ります

大事なことでなければ、とことん逃げます。
結局、最後はひとりで立ち向かうのですから。

だからいつも命がけ。

 
 
 

次回をお楽しみに。

 
 
 

 
 
 

 


 

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