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第36回 Rubyの作者が、Railsプログラミングの未来を楽観視したことについて (野田貴子) 2018年9月

こんにちはー。野田貴子です。

Webシステムの開発手法は、古くは「ウォーターフロー」から近年では「アジャイル」「スクラム」「リーン」と時代に合わせた進化を遂げてきました。現代では「リーンスタートアップ」「マイクロサービス」といった、「小さく始めて検証を重ねる」手法や、「小さなものを組み合わせて大きなものを作る」手法が主流となっています。

誕生してから25年も経つRuby言語、そしてRubyで作られたRuby on Railsは、上記の需要に応えることができているのでしょうか。以下のブログを読んでみると、今も、そして未来も主要な技術のひとつとして採用され続けることが伺えます。

『Rubyの作者が、Railsプログラミングの未来を楽観視したことについて』
https://techspective.net/2018/07/06/ruby-creator-expresses-optimism-for-the-future-of-rails-programming/

プログラミング言語Rubyの作者である「Matz」こと、まつもとゆきひろ氏は、今年開催されたRuby Bath Conferenceにて500名のRuby開発者に対して講演を行いました。Ruby発足25周年のお祝いの場です(とはいえ実際のリリースは1995年でしたが)。Rubyの命名経緯を尋ねられたまつもと氏は、「私は何か宝石の名前を付けたかったのです」と述べました。

JavascriptフレームワークであるNode.jsといった最近のコーディング言語に比べると、Rubyは若干勢いを落としています。まつもと氏はそれでもRubyに関して楽観的な見解を示しています。Rubyのスケーラビリティの問題に取り組み、新しいプログラマがRubyを選択しやすいようにしたいとのことです。

開発者がRubyに移行する理由とは?

Rubyは過小評価されたプログラミング言語ですが、だからといって無視するべきものではありません。Rubyはスタートアップコミュニティで大きな役割を果たしており、今でも時間の経過と共に人気が高まっています。以下に、Ruby on RailsプログラマがRubyに依然としてこだわり続けている理由をいくつか示します。

Rubyにはアクティブで強力な開発者コミュニティがあること

Rubyにとって重要なRailsフレームワークのプロジェクトには、約3,500人のGitHubコントリビューターがいます。これとは対照的に、PythonのフレームワークであるDjangoには約1,500人のコントリビューターしかいません。つまり、Rubyには、コントリビューターによる活発なコミュニティがあるのです。

その強力なコミュニティのおかげで、Railsには多数のオープンソースライブラリ(gem)があります。これによりRuby on Railsプログラマは、安全で機能的なアプリケーションをより迅速かつ効率的に作成することができます。開発者は、問題をトラブルシュートし、お互いを助け合い、そして経験を共有することができます。

さらに、その活発なコミュニティには十分なドキュメント文書が用意されているため、Ruby開発者は自分で使いたいgemに関する詳細な説明を読むことができます。

スタートアップにとってRubyは素晴らしいということ

数多くの人気の高いプログラミング言語に加えて、Rubyを使っているスタートアップもあります。Rubyの直感的でシンプルなコードにより、Ruby on Railsプログラマは時間を節約することができます。Ruby on Railsは、他の技術を使用するよりも3割~4割高速にアプリケーションを作成することができます。

言うまでもなく、開発が早いということは、予算に限りがあるスタートアップにとって節約になります。そしてRuby on Railsはオープンソースですので、投資家はその利用料を支払う必要がありません。また、開発者が機能的で興味深いRailsアプリケーションを作成するのに役立つさまざまなgemが用意されています。

スタートアップが節約したお金で、より便利な機能を実装することができます。

Rubyは高品質のプログラミング言語であり、開発チームが興味深いプロジェクトを成功させるのに役立ちます。なお、エンドユーザーは、自分の好きなアプリが安全で便利で信頼できてさえいれば、それがどんな言語で開発されているかなどは気にしないものです。Ruby on Railsはその3つの条件を満たす最良のツールです。

結論

疑い深い人々がRuby on Railsの人気は下がったと主張していても、Ruby on Railsはまだ最高のフレームワークの1つです。これのおかげでスタートアップ企業は追加の開発コストを無駄にすることなく、プロジェクトを迅速に作成することができます。もしみなさんがスタートアップを計画しているならば、効率的で他の多くの言語よりも信頼性の高いMVP(Minimum Viable Product )を作成すると良いでしょう。

 


 

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